展示施設に展示されている縄文土器を撮影して3Dモデルを作成して観察する行為の意義とその作業効率化についてメモします。
1 縄文土器3Dモデル観察の意義
縄文土器3Dモデル観察が自分の学習にとってとても有意義であると感じていますが、その有意義さについて意識して考えることが少なかったので、立ち止まって考えてみました。
ア 取得情報量が飛躍的に増える
これまでの観察では、ショーケースの向こう側に置いてある縄文土器をじろじろみて、2~3枚程度の写真を撮る程度の活動になります。ところが3Dモデルを作成するとなると、現状の自分は角度を変えて50~70枚程度の写真を撮ります。これだけで、たとえ3Dモデルを作成しなくても、その情報を大いに活用できます。「あそこ、どうなっているんだっけ?」と疑問が後日生まれても数十枚の写真で必ず確認できます。2~3枚の写真では必ず死角や「写真に写っているけれどもそれが何であるか判らない」状況が生まれます。
イ 精密観察が可能となる
3Dモデルを作成すると、そのモデルを拡大表示できます。立体物ですから拡大してもよく観察できます。単写真では拡大すると立体性がわからなくなり精密な観察ができません。それが「影」であるのか、それとも「凹凸形状」であるのかなどの観察の正確性が3Dモデルでは飛躍的に向上します。また質感もよくわかるようになります。
ウ 真上からなどの観察が可能となる
3Dモデルにすることにより縄文土器を真上から観察したり、自由な角度から観察できます。またオルソ投影と自由視点投影の切り替えができますから土器の見かけの形状と真の形状を区別して認識できます。
エ 発見的観察が可能となる
3Dモデルを作成する過程(不要部除去や角度調整過程など)で対象物をいやでも隅々まで観察することになります。いわば強制的に観察させられます。この行為により展示現場では見えているにもかかわらず気が付かなかった文様や事象に気が付きます。縄文土器観察経験がほとんどない自分にとって、展示現場よりパソコンモニターに向かっての観察の方がはるかに発見的観察ができます。
オ 観察時間制限がない
展示施設での観察とは異なり3Dモデル観察はいわば時間無制限です。展示施設や他の観覧者に気遣う必要はありません。思う存分観察できます。したがって、形状や文様だけでなく、その背後に隠れて実在していた情報(文様の意味など)を空想する時間を持つことも可能となります。
2 3Dモデル観察の作業効率化
縄文土器3Dモデル観察の作業効率化を進め、より多くの縄文土器3Dモデル観察を行うことにします。多量縄文土器3Dモデル観察により、活動の質向上が図られることになると考えます。
これまで作業順番が毎日バラバラであまり効率的ではなかったのですが、つぎのように作業項目順番を設定して、この順番でいわば流れ作業にしたいと思います。
●3Dモデル作成からSNS投稿までの作業項目
1 3Dモデル作成(3DF Zephyr Lite)
2 3Dモデルの表題と説明文作成(WZEditor)
3 3DモデルのSketchfab投稿(3DF Zephyr Lite)
4 3Dモデルの動画作成(3DF Zephyr Lite)
5 YouTube、Twitter、Facebook用動画作成(Premiere pro)
6 YouTube投稿
7 展示の様子写真の用意とweb投稿用写真作成(Photoshop)
8 3Dモデルのオブジェクトファイル出力(3DF Zephyr Lite)
9 オブジェクトファイルのGigaMesh Software Frameworkフォルダーへのコピー
10 オブジェクトファイルの調整(MeshLab)
11 3Dモデルの2次元展開(GigaMesh Software Framework)
12 展開ファイルを作業フォルダーにコピー
13 展開写真のweb投稿用写真作成(Photoshop)
14 観察分析写真・画像作成(Photoshop、illustrator)
15 投稿用画像全部をブログ投稿用フォルダーにコピー
16 ブログ記事用文章作成(WZEditor)
17 ブログ記事投稿(Blogger)
18 ブログ村マイページでPING送信
19 Twitter投稿・動画投稿
20 Facebook投稿・動画投稿
ショーケース前のカメラ位置(57カメラ)
ショーケース前のカメラ位置(57カメラ)
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