2022年3月29日火曜日

色違いグラデーションの干渉色変換結果

 Facebookのコメントでやまだこーじさんから白黒グラデーションと白緑グラデーションでは干渉色変換結果が異なることを教えていただきました。

そこで実際に確かめてみました。

色違いグラデーションは3DF Zephyr Liteで土偶3Dモデル(メッシュ)をフィルター→カラーを更新→色をアップデート→モード「高さによる」→カラーマップで色グラデーションを特定しました。


3DF Zephyr Liteの「色をアップデート」ウィンドウ

干渉色変換はやまだこーじさん開発公開の干渉色変換ツールで行いました。

結果は次の通りです。


色違いグラデーションによる干渉色変換結果 1 (繰返1 位相0)


色違いグラデーションによる干渉色変換結果 2 (繰返3 位相0)

白黒グラデーション、白緑グラデーション、白青グラデーションは干渉色変換結果が似ています。しかし3つとも異なります。白赤グラデーションは大きく異なります。

一般的用途でグラデーションを使う分には色の違いを特段に意識する必要はあまりありません。しかしやまだこーじさんから指摘されることによって、色違いグラデーションが同じ仕様でつくられているのではないことに気が付きました。3DF Zephyr Liteのカラーマップと別製品(例えばQGIS)のカラーマップが同じ仕様でつくらているという保証はありませんから、同系単色グラデーションもみかけは同じで、中身は違うのかもしれません。精密作業をする時は色違グラデーションとか製品間同系色グラデーションの違いを確かめる必要があります。

なお、白黒、白青、白緑、白赤の各グラデーションの画像をPhotoshopでグレースケールに変換すると、グレースケール上で微妙に異なる様子を確認できました。


カラーとグレースケール

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参考 


色違いグラデーションによる干渉色変換結果 3 (繰返3 位相0 合成:オーバーレイ)

白緑グラデーション、白青グラデーション、白赤グラデーションでは結果がそれぞれの色に染まるのですが、白黒グラデーションではその色(グレー)に染まったように感じません。面白い現象です。


2022年3月20日日曜日

3Dモデルテクスチャ画像の書き込み

 Writing to 3D model texture image


It is now possible to write to a 3D model texture image, so I made a note of it. Taking a Yamagata clay figurine as an example, I wrote a line segment in the style of an actual measurement map. Now that I can write directly to the 3D model, relic learning will be more efficient.


3Dモデルテクスチャ画像に書き込みが出来るようになりましたのでメモします。

例として「全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル」を使いました。

1 テクスチャ画像に書き込みした3Dモデル

実測図風書き込みをした山形土偶3Dモデル


実測図風書き込みをした山形土偶3Dモデルの動画

実測図風書き込みをした山形土偶3Dモデル(テクスチャ画像の不透明度40%)


実測図風書き込みをした山形土偶3Dモデル(テクスチャ画像の不透明度40%)の動画

2 3Dモデルテクスチャ画像に書き込みをする技術メモ

フォトグラメトリーで作成した3DモデルをWabefront(.obj)ファイルに書き出して生成するテクスチャ画像は、一般に人が見て理解できる画像ではありません。


3Dモデルとそのテクスチャ画像の例

そこで、次の方法でテクスチャ画像を人がみても意味のある画像に変換しました。ただし、変換した画像にはゆがみがあります。

ア 3DF Zephyr Liteで多数写真から「メッシュ」を作成する。そのメッシュをWabefront(.obj)ファイルでエクスポートする。

イ そのWabefront(.obj)をBlenderで読み込む。blenderで編集モードで、UVEditing→UV→展開。展開が済んだら、Wabefront(.obj)ファイルでエクスポートする。(それをAファイルと仮称)

ウ 3DF Zephyr Liteで入力→UVマップ付きメッシュを入力→(開いたWindowで)メッシュファイルを選択→Aファイルを入力→(開いたWindowで)OK→(開いたWindowで)ワークスペース内を入力。これで新しいテクスチャメッシュが生成します。

エ 新しいテクスチャメッシュをWabefront(.obj)ファイルでエクスポートすると、生成するテクスチャ画像は人が見て意味のある画像になっています。


人が見て意味のある画像(アンラップ画像)となった3Dモデルテクスチャ画像


参考 3Dモデルオルソ投影上から画像


人が見て意味のある画像(アンラップ画像)に線分を書き込んだ様子


人が見て意味のある画像(アンラップ画像)に線分を書き込んだ様子(テクスチャ画像不透明度40%)

3 感想

3DF Zephyr LiteとBlenderを使うことにより3Dモデルテクスチャ画像に書き込みをしたり画像編集できるようになったことは、自分の学習を進めるうえで一つの画期となる重要な出来事です。

なお、この技術は3DF Zephyr Liteの次のチュートリアルに基づいています。

Unwrapping a texture generated by 3DF Zephyr

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参考 全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル  

加曽利B式、最大高7.2㎝、最大幅9.4㎝、最大厚4.2㎝  

千葉市埋蔵文化財調査センター所蔵  

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター  

撮影月日:2020.08.21  

ガラス面越し撮影  

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 50 images  


2022年3月1日火曜日

2022年2月ブログ活動のふりかえり

 Looking back on February 2022 hobby activities


Looking back on my hobby activities in February 2022. I applied the red stereoscopic principle to the 3D model of archaeological relics and analyzed the paint color with an interference color conversion tool. I am grateful to Mr. Tatsuro Chiba and Mr. Koji Yamada. I watched the Kasori Shellmound Museum exhibition "That is also E ..." and resumed Kasori E-style pottery learning.


ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2022年2月活動をふりかえりました。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・2月の記事数は18です。

・赤色立体原理(千葉達朗先生発明)と干渉色変換ツール(やまだこーじさん開発公開)の考古遺物3Dモデル適用に熱中しました。これらの手法が3Dモデル活用方法としてどのような意義があるか確認検討する作業を楽しみました。それぞれの手法ともに3Dモデルを2次元表現するときに大きな効果を発揮することを実感しました。技術とツールを提供していただいた千葉達朗先生とやまだこーじさんに感謝します。

・加曽利貝塚博物館令和3年度企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 千葉市編2 -加曽利EⅣ式土器とその末裔たち-」を観覧して、展示加曽利E式土器の学習を始めました。関連して、この企画展の説明講座である2022.02.19「令和3年度縄文時代研究講座第6回「加曽利EⅣ式土器とその末裔たち-千葉市内の加曽利E式の終末について-」(講師:館祐樹(千葉市立加曽利貝塚博物館))を聴講しました。

・Sketchfab投稿3Dモデル800通過記念記事を書きました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 番外編」

・干渉色技術など7記事を書きました。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事5編を書きました。記事の中には干渉色画像のものもあります。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」

・モーリタニア地形の干渉色表現記事1編を書きました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」

・2月は休載となりました。

6 2022年2月活動の特徴

・赤色立体原理と干渉色変換ツールを考古遺物3Dモデルに適用するとどのような情報が得られるのか、納得できるまで作業を繰返して、その意義を自分なりに把握することができました。

・今年で4年目になる加曽利貝塚博物館企画展「あれもE・・・」を今年も観覧して再び恒例の加曽利E式土器学習を始めました。またたまたまSketchfab投稿3Dモデル数が800という区切りのよい数値になったので、それを記念して加曽利E式土器各型式別の3Dモデル集成資料(collections)をSketchfabの中につくり、学習の便を図りました。

7 2022年3月趣味活動の展望

コロナワクチン3回目接種による抗体値も上昇しましたので、徐々に博物館訪問等の「外業」も趣味活動の中でその比重を高めることにします。

その中で、とりわけ加曽利貝塚博物館企画展「あれもE・・・」の観覧・3Dモデル作成を続けて、加曽利E式土器学習を深めることにします。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2022年2月記事

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2022年2月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2022年2月記事

ブログ「世界の風景を楽しむ」2022年2月記事


2022年2月ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した全画像


2022年2月全ブログ投稿記事に掲載した全動画


2022年2月ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した全3Dモデル