2015年8月31日月曜日

QGISで地理院地図を表示

QGISで抵抗感なく地理院地図を表示できました。

QGISは高機能ですが、これまで、利用にあたって文字で表現することが困難なような各種抵抗があり、補助GISとして使ってきました。

ところが、WEBで地理院地図表示のページがあり、その通り操作したら素直に地理院地図が表示できました。

QGISの地理院地図表示例
標準地図に白幡前遺跡遺跡1Bゾーンのヒートマップを一緒に表示しています。

QGISの地理院地図表示例 2
色別標高図を広域に示しています。

QGISの使い勝手が向上し、かつ地理院地図が自由に使えるとなると、QGISの高機能性は魅力ですから、いつの日にか自分のメインGISになる日がくるかもしれません。

2015年8月30日日曜日

Antofagasta Province, Chile

Earth View from Google Earthから 1

Google Chromeの新拡張機能「Earth View from Google Earth」の画面で特別興味を深めたものがあった時、紹介記事を書くことにします。

Earth View from Google Earthの画面の多くは地物が何であるか、どのような特性を面白がって画像にしたのかだいたいわかります。

しかし、次の画像は、その意味がつかめなくてこれまでで一番困惑したものです。

Antofagasta Province, Chile
Google earthから引用

南米アンデス山脈の中の写真です。

水面の回りが黒く溶岩のように見え火口湖のような印象を受けますが、水面と接する細長直線状の黒いものは明らかに人工構造物です。

しかし、水面と人工構造物の境が直線ではなく、自然の浸食湖岸のようにギザギザしています。

大きな崖があるのか?地形も構造物の意味も黒い堆積物と白い堆積物の意味もそれが何であるかイメージできません。

早速Google Mapに画面を移し、そこで位置情報を取得し、Google earth proにその位置情報を入力して、その場所に飛びました。

地形
Google earthから引用

アンデス山脈の高地にある湖沼のようです。

近づいてみるとやっと意味が判りました。

湖と銅鉱山

湖の近くに露天掘りの大きな銅鉱山が2箇所あります。湖に近い方はMina Escondida、遠い方はEstacion Zaldivarという名称で、WEBで調べるとMina Escondidaは世界最大級の露天掘り銅鉱山のようです。

Google earth proで詳しく見ると、水面から水路が鉱山方向に延び、途中に浄水場と貯水池があります。

鉱山がその水源としている湖沼(貯水池)のようです。

湖沼の西側には堤防が見られます。

また詳しくみると、湖を取り囲む白い堆積物のようなものは人工施設から撒かれていることが確認できます。

恐らく石灰を多量に撒いて、酸性の湧出水を中和しているのだと思います。

黒い部分は石灰と土砂混じったところで湿気があるところだと想像します。

地下水が湧き出る大きな皿状の地形に存在している小湖沼を水源にしている様子がこの画像だと思います。

取水口付近
Google earthから引用

黒い人工構造物のように見えるものは遮水シートであり、この遮水シートの地下に簡易な遮水地下構造物があり、水が取水口付近に溜まり、汲みやすいようにしているのではないかと想像します。

以上の想像が間違っていたり、別の詳しい情報が得られれば、この記事に追記等をします。

次の位置情報をGoogle earthあるいはGoogle mapの検索欄に入力すると、この場所に飛ぶことができます。
-24.395508, -69.139808

2015年8月29日土曜日

2015.08.22花見川風景の原画

この数日雨や曇りで早朝散歩の回数も減り、きれいな空と雲の花見川風景に会えていません。

そうした環境下でブログ記事を見返すと、2015.08.22記事「2015.08.22 花見川風景」の写真に写る空と雲と地物がきれいです。

しかし、整形した縦パノラマ写真にやはり違和感を感じます。

きれいな花見川風景が無理矢理狭い所に押し込められてしまっています。

そこで、この縦パノラマ写真の原画を掲載することで、きれいな花見川風景に少し広場所に出てもらって、再度楽しませてもらうことにします。

朝焼け

花見川

花見川

弁天橋から下流

弁天橋から上流

参考
全て縦方向撮影(アートモード撮影)の2枚の写真をPhotoshopのPhotomerge機能で合成。
レイアウトは弁天橋から下流を除いて全て円筒法、弁天橋から下流は自動設定

2015年8月27日木曜日

小字花輪と長作の分布

小字花輪と長作は狩猟民が最初に命名した地名であると考えています。

小字花輪と長作の概略分布

小字花輪と長作が狩猟民命名の小字であるという仮説の確からしさを高める活動(調査)を継続的におこない、少しづつ情報を集めて行くつもりです。

恐らく、地形それも氷期の地形との関係や狩猟方法との関係が焦点になると考えます。

現代人あるいは過去の住民(農民)が「花輪」や「長作」に抱いたイメージ・意味、あるいはそれに投影したイメージ・意味は、これらの地名の語源検討と全くといっていいほど関係がないことが明らかになると思います。

この仮説の確からしさが高まれば面白いことですし、逆にこの仮説を否定できる根拠となる情報を得ることができれば、それもまた面白いことです。

花輪はクラスター状になっているところもありますが、大局的には特定地域に偏在することなく、満遍なく分布します。地形との関係をみると台地縁に多く分布します。

長作は下総台地が狭まる野田市域付近には出現しません。それ以外の土地では分布がクラスター状になっているところもありますが、大局的には特定地域に偏在することなく、満遍なく分布します。地形との関係をみると内陸谷津との関わりがあるように感じます。

花輪と長作が同一大字に出現するのは1箇所だけです。

2015年8月26日水曜日

出現数別小字名数

千葉県全域の小字データベース作成を目指した活動を展開していますが、その途中段階の千葉県北西部の21市町分の小字データベース(データ数20221)から出現数別小字名数をカウントしてみました。

小字統計の構造を分析するための予備活動です。

出現数別の小字名数(表)

出現数別の小字名数(グラフ)

このうち、出現数が25以上の小字名は次の通りです。

出現数の多い小字名

最も出現数が多い小字名は宮前で61/20221出現します。次いで新山、宮下、前田、向山…と続きます。

出現数20以上の小字名は79あり、出現数×小字名の累計でもとめた小字数の割合は全体の12%になります。

出現数10以上の小字名は247あり、出現数×小字名の累計でもとめた小字数の割合は全体の23%になります。

出現数1の小字名は8574あり、小字数の割合は全体の42%になります。

この機械的に計算した統計から、小字というものは複数存在しているものと、単独に存在しているものの2種類から構成されていると考えることができると思います。

複数存在している小字名は、問題意識によっては有用な指標として使えるものが見つかると考えます。
最近では、香取、白幡、花輪などの指標性について検討しました。

出現数の多い小字名ほど関連情報が豊富に集まると考えられますから、指標性のあるものが見つかると、その有効性は大きなものがあると考えます。

例えば、上記出現数の多い小字名のうち長作の原義が「長裂く」であると考えると、台地に視点を置いて、台地が裂けるという情景を語っている言葉ですから、水田耕作民が谷津を語る言葉でないことは明らかです。

長作が花輪と同様に狩猟民のことばである可能性が浮かび上がります。

小字データベースが完成したあかつきには、複数存在している小字名から、長作に限らず多くの指標性のある小字名を抽出して、その有効性を検討することが考えられます。

また、語尾からみて出現数の多い小字名に着目するという問題意識もあります。

例えば、このブログでは「戸地名」について、興味を持ってきています。
2013.05.20記事「「戸」を構成する4つのイメージ
2013.08.27記事「「戸(と、ど)」地名検討の中間報告
など多数

戸地名とは「○○戸」という地名です。
木戸、井戸、出戸など意味が明確であるものを除くと、水戸、登戸、船戸などの他、1回性のものも含めて○○戸地名が多数分布し、多くが水面と陸地の接点部分に存在していたと考えられます。

戸地名は香取の海沿岸の古代地域開発と強く関連した地名であると考えます。

小字データベースが完成したあかつきには、検索が容易になりますから戸地名の検討が進展すると思います。同時に戸地名以外に語尾に着目した指標性のある小字名も見つかるかもしれません。

2015年8月25日火曜日

メキシコ旅行のGPSログ

2年程前のメキシコ旅行GPSログの一部をGoogle earth pro画面にドラッグ&ドロップしてみました。

ユカタン半島の移動記録
Google earth より引用

キューバ、フロリダ半島のすぐ近くにいたことになります。

チェチェン・イツァー近くのセノーテを見学しましたが、その規模の大きさについて予備知識が全くなかったので驚きました。

チェチェン・イツァー近くのセノーテ
Google earth より引用

チェチェン・イツァー近くのセノーテ

チェチェン・イツァー近くのセノーテ

参考 セノーテ
セノーテ (cenote) はユカタン半島の低平な石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸、泉のこと。泉の下層には大規模な鍾乳洞が水没していることが知られている。水面下では決して形成されることのない鍾乳洞が見られるのは、次のように説明されている。氷期の海水準低下時に形成された長大な地下川型洞窟系が後氷期の海面上昇にともない、内陸部では地下水位が上昇することによって洞窟系全体が水没した。このような洞窟の天井の一部が崩落して陥没ドリーネが生じた結果、セノーテができた。

語源は、ユカテコ・マヤ語の「ゾノト」 (dzonot) から転化したと考えられている。ユカタン半島の北部低地では、川も湖もないため、主要な水源であった。ユカタン半島のセノーテは、チクシュルーブ・クレーターを埋めた石灰岩の層の中に形成されたものである。

ユカタン半島の多くのセノーテは、まず第一に真水の供給源であったが、チチェン・イッツァやバランカンチェー洞窟のセノーテのように巡礼の地、供物を捧げる場として機能したものもあった。崇拝の対象となった多くのセノーテは、マヤの雨神チャクに捧げられていた。

サック=アクツン・システムは、総延長152.975kmの世界最大の水中鍾乳洞である。
ウィキペディアから引用

2015年8月24日月曜日

2015.08.24 花見川風景

曇りで風が強い早朝でした。

花見川風景

過ごしやすい気温になりましたから、散歩は快適です。

弁天橋から下流

通常の画角写真ではこの風景の空の部分が少なく、少し不満が残ります。

弁天橋から下流

カメラを90度回転させて撮ると空が広く写ります。
この風景ではこの画面で写真を撮ることが多くなっています。

弁天橋から下流
縦パノラマ合成写真

空の雲に見るべきものあれば、縦パノラマ写真の意味が大きなものになると思います。今朝は見るべき雲がありません。

弁天橋から上流

この風景はこの画面で撮ることが多くなってます。

弁天橋から上流

空を広く撮りたい時はカメラを回転させます。

弁天橋から上流
雲と青空のまだら模様が生まれると、見るべき風景になります。今朝は見るべき風景になっていませんから縦パノラマ写真の効果は限定的です。

風が強く花見川水面の模様が印象的でした。

水面模様

2015年8月23日日曜日

2015.08.23 花見川風景

花見川風景を縦パノラマ写真の合成原画で表現してみました。

1 畑

2 花見川

3 弁天橋から下流

4 弁天橋から上流

5 畑

トリミングした写真は製品化(商品化)の規格になりますが、自分にとって製品化(商品化)の意図は100%ありませんから原画で示します。

原画なら最初の素写真の情報が全部保持されています。また合成写真の風貌が残り、親しみが持てます。

1、2、5はわざわざ縦パノラマ写真を合成する必要は、結果として、無いと判断しました。近景が大写しになる縦パノラマ写真には、魅力が少ないです。通常画角写真で十分です。

4、5のような近景が写らない光景の縦パノラマ写真に意義があると感じます。
天空の規模の大きさが表現できると通常画角の写真にはない良さが出ると考えます。

今朝の雲は野性的であり、興味深い風景写真を撮るには満足できるものではありませんでした。

2015年8月22日土曜日

2015.08.22 花見川風景

花見川風景を全部縦パノラマ写真にしてみました。

朝焼け

花見川

花見川

弁天橋から下流

弁天橋から上流

縦パノラマ風景を見て、私は、普段見慣れない画角ですから漫然とみていた風景について新たな問題意識を幾つか持ちました。また、普段見慣れない切り取られたような光景に触発されて、風景とはあまり関係ない事柄について、新たな発想(連想)を獲得しました。

縦パノラマ効果みたいなものがあるような気がします。

縦パノラマ写真は円満さ(オーソドックス性)に難点があるので、上記のような効果が逆説的に生まれるのだと思います。

2015年8月21日金曜日

地図太郎PLUS ver4による地理院地図表示

地図太郎PLUSで突然電子国土が使えなくなり、国土地理院のサーバーサービスが廃止になったことを知りました。
2015.07.23記事「地図太郎PLUSで電子国土が使えなくなる」参照

電子国土に代わる地理院地図が使える地図太郎PLUS ver4がこの度発売(バージョンアップ)されましたので、早速購入して利用しだしました。

地図太郎PLUS ver4では次の地理院地図等のタイル地図が背景地図として利用できますので便利です。

地図太郎PLUS ver4で利用できるタイル地図

地理院地図淡色地図と色別標高図を背景地図に利用した地図太郎PLUS ver4画面例を次に示します。

地理院地図淡色地図を背景地図に利用した画面例

地理院地図色別標高図を背景地図に利用した画面例

地図太郎PLUS ver4の主な新機能は次の通りです。
●主な新機能
①レイヤの表示制御・・・縮尺による形状と属性の表示を制御。
②GeoJSON ファイルの読み込み・保存。
③パイグラフ(円グラフのパイ分け表示)の表示、複数の棒グラフ表示。
④GeoTIFF (標高データ)の読み込み。
⑤任意の地理院地図の表示
⑥矩形または直角の図形入力
⑦印刷範囲の設定
⑧DXFファイルのインポート

(東京カートグラフィック社ホームページによる)

2015年8月20日木曜日

縦方向パノラマ写真 その4

ブログ花見川流域を歩く本編の2015.08.20記事「縦パノラマ花見川風景」で掲載した縦パノラマ写真の素写真と合成原画を掲載します。

「2014.11.22 6:47 縦パノラマ写真 弁天橋から下流」の素写真と合成原画

「2014.11.19 6:43 縦パノラマ写真 弁天橋から下流」の素写真と合成原画

「2014.11.16 6:58 縦パノラマ写真 弁天橋から上流」の素写真と合成原画

なお「2015.08.12 5:12 縦パノラマ写真 弁天橋から上流」の素写真と合成原画は2015.08.19記事「縦方向パノラマ写真 その3」に掲載してあります。

2015年8月19日水曜日

縦方向パノラマ写真 その3

2015.08.12記事「縦方向パノラマ写真」で作成した「弁天橋から上流方向 縦方向パノラマ写真トリミング画」が水面の面積が広く、水面がメインの絵になっていて、自分が本当に興味を持っている天空の面積が少ないことに不満を感じました。

天空をメインとして、その天空の様子を水面が写しているというパノラマ写真を作りたいとおもいました。

カメラを90度回転させて撮った3枚の写真をPhotoshopの機能を利用して試行錯誤した結果、自分のイメージをほぼそのまま表現したパノラマ写真をつくることができました。

Photomerge機能のレイアウトを自動設定や遠近法ではなく、円筒法にして望みの縦方向パノラマ写真を合成できました。

PhotoshopのPhotomerge機能による縦方向パノラマ写真の作成

円筒法トリミングによる縦方向パノラマ写真

この合成写真が、自分が抱いた風景のイメージ、自分が感じた風景の魅力を最も素直に表現しています。

参考 

自動設定トリミングによる縦方向パノラマ写真

水面がメインになってしまい、天空の魅力が表現されていません。

参考 

2015.08.12作成自動設定トリミングによる縦方向パノラマ写真

水面がメインになってしまっています。天空の様子が十分に表現されていません。

参考 

今朝撮影したカメラ機能を利用した縦方向パノラマ写真

参考 

今朝撮影したカメラ機能を利用した横方向パノラマ写真

2015年8月18日火曜日

小字花輪と旧石器時代遺跡のヒートマップ作成

ブログ花見川流域を歩く本編の2015.08.18記事「小字DB活用効果の展望 3(例 花輪)」で小字花輪の起原が旧石器時代の狩と関わるのではないかという仮説を書きました。

そのような予感がするので、今後詳しく検討してみたいという趣旨の記事です。

旧石器時代の狩の場所(鹿の追落し猟がしやすい崖のある場所)が縄文時代になっても引き継がれ、その猟場のうちある一定の割合のものが小字花輪として現代にまで伝わってきていると考えます。

旧石器時代の狩の場所が全部小字花輪になって伝わってきているわけではありませんが、小字花輪と旧石器時代遺跡の分布は全く異なることはなく、大局的には似てくると考えます。

そこで、自分の思考を刺激するための予察行為として小字花輪と旧石器時代遺跡の二つのプロット図をそれぞれヒートマップに変換して、比べてみました。

小字花輪のヒートマップ
カーネル密度推定 半径5000m

旧石器時代遺跡のヒートマップ
カーネル密度推定 半径5000m

ドットプロット図で「似ている」と感じた程度を、別表現でより直感的に感じることができるように表現したことになります。

二つのヒートマップがどことなく似ている感じはどなたでも首肯できると思います。

私は「二つのヒートマップが似ているありさまをきっかけにして、いつか、意味のある情報にたどりつけるに違いない」と感じ、千葉県小字データベースが完成した後の本格検討が楽しみになりました。