2020年11月30日月曜日

メッシュ間引きと穴埋め 見様見真似の3DF Zephyr Lite & Blender

 見様見真似の3DF Zephyr Lite & Blender操作技術習得が継続しています。

最近気が付いた基本事項をメモします。

1 メッシュの間引き

・作業用メッシュの作成。

プロジェクト「メッシュ」で、本メッシュ→右クロック→クローンで間引き作業をする対象メッシュを作成する(不都合が生じた時に作業メッシュを破棄して本メッシュに戻れるようにしておくため)。

・対象メッシュの不用部除去や穴埋め調整をする。

・ツール→メッシュフィルター→間引き→ターゲット頂点の数を必要なだけ減らす→フィルターを適用

・ワークフロー→テクスチャ付メッシュ作成でテクスチャ付メッシュを作成する。


3DF Zephyr Liteの間引き画面

(参考) Blenderの作業

・編集モード→3Dモデル全部指定→メッシュ→クリーンアップ→形状のポリゴン数削減→画面右下「形状のポリゴン数削減」クリック→比率の数値変更

・3Dモデルのエクスポート

2 穴埋め

2-1 平面の穴埋め(個別穴埋め)

・アイコン「ワイヤフレーム表示を有効化/無効化」をクリックして、対象メッシュをワイヤーフレーム表示する。

・編集中→選択→手で→楕円(あるいはポリライン等)で穴周辺を指定する。

・フィルタリング→選択的穴埋め→数で選択で1を設定→サイズで選択をチェックして最大サイズ調整→塗り潰しを選択をクリック

(参考) Blenderの作業例

・穴に面する辺の1つを指定する→Fキーを打つ(連続して打ち穴を埋める)

2-2 チューブ状穴の穴埋め

チューブ状部分全体を、編集中→選択→手で→楕円(あるいはポリライン等)で選択し、削除する。

穴が開いた2つの平面になるので、それぞれ2-1の方法で穴埋めする。


チューブ状になっている穴の様子

3 プロジェクト「メッシュ」での調整が基本

これまでプロジェクト「テクスチャ付メッシュ」まで一気呵成に作業をすすめ、そのモデルの不用部分を削除して最終モデルとしてきました。しかしこの方法では次の不都合が生じます。

ア 穴埋めはプロジェクト「テクスチャ付メッシュ」ではできない。

イ メッシュの間引きはプロジェクト「テクスチャ付メッシュ」ではできない。

ウ プロジェクト「テクスチャ付メッシュ」で不用部分を削除したモデルのテクスチャ画像は不用部分を含んだ画像であり大容量ファイルとなる。


プロジェクト「メッシュ」で当初生成3Dモデルと切り抜きモデルのテクスチャ画像の大きさの違い

このような不都合があることにようやく気が付きました。そこで、これからの作業はプロジェクト「メッシュ」で一度立ち止まり、そのステップで必要な調整を行い、プロジェクト「テクスチャ付メッシュ」は最後の仕上げとすることにします。

2020年11月26日木曜日

BlenderでUVマッピング展開することによるファイル縮減効果

 3DF Zephyr Liteから.objファイルを出力してそれをSketchfabに投稿しようとしたところファイルの大きさが100MBを超え投稿できませんでした。

しかし、BlenderによるUVマッピング展開によりファイルの大きさを縮減してSketchfabに投稿することができましたので、その方法をメモしておきます。

1 Blenderによる.objファイルのUVマッピング展開(アンラッピング)

・Blenderに3DF Zephyr Liteから出力した.objファイルをインポートする。

・編集モードにする。

・Shading→UV→展開

・ファイル→エクスポート→Wavefront(.obj)→(エクスポート)

2 3DF Zephyr Liteに.objをインポートして再度エクスポートする

・3DF Zephyr Liteで「入力」→「UVマップ付きメッシュを入力」→「ファイルを選択」で1で作成した.objファイルを選択する。

・入力したUVマップ付きメッシュを.objファイルでエクスポートする。このエクスポートファイルが当初ファイルより縮減していました。


Blenderで展開することによるファイル縮減効果

BlenderによるUVマッピング展開によりテクスチャ画像の不要部分が除去されるため、ファイルの大きさが縮減されます。したがって、もともとテクスチャ画像に不要部分が無ければこの方法を適用してもファイル縮減はあり得ません。

3DF Zephyr Liteによるフォトグラメトリーでは完成3Dモデルのテクスチャ画像には一般に多くの不要部分がありますから、この方法は有用です。

見様見真似の3DF Zephyr Lite & Blender技術習得が継続しています。

参考 Unwrapping a texture generated by 3DF Zephyr


2020年11月15日日曜日

微小対象3Dモデル作成の失敗と成功

 微小対象3Dモデル作成に失敗と成功の体験をしましたのでメモしておきます。

1 微小対象3Dモデル作成の失敗

●最初の撮影と3Dモデル作成

ガラス面越しに展示されているコハク製垂飾(16㎜×10㎜×7㎜)(養安寺遺跡)の写真を19枚撮影し、3Dモデルソフト(3DF Zephyr Lite)に投入したところ6枚が認識されて3Dモデルができました。到底満足できるレベルではなく、3Dモデル作成は失敗となりました。

失敗の原因は撮影枚数が少ないことと、手振れの影響がおおきいに違いないと判断しました。


1回目撮影

●2回目の撮影と3Dモデル作成

撮影枚数を増やし、手振れ影響をできるだけ軽減して撮影しました。55枚写真を3Dモデルソフトに投入したところ3枚のみが認識され、3Dモデル作成は大失敗となりました。

失敗の原因が対象物表面における露出過多による画面のツブレにあることがわかりました。


2回目撮影


撮影写真の諸元

2 微小対象3Dモデル作成の成功

●3回目の撮影と3Dモデル作成

ショーケース全体を撮影するときの露出は0.00が適切ですが、ライトが当たっている微小対象を望遠で拡大して撮影する場合、対象物が明るく光っていて露出を絞る必要があることを現場で確認し、露出-2.00で撮影しました。70枚写真を3Dモデルソフトに投入したところ65枚が認識され3Dモデル作成は成功しました。


3回目撮影


撮影写真の諸元


出来上がった3Dモデル(未調整)


対象物だけを切り出した3Dモデル


カメラ配置

3 メモ

ショーケース全体の露出と対象物を拡大撮影した時の適正露出が異なることを、失敗体験を通じて学習しました。

過去の3Dモデル作成でも難の多いモデルでは撮影における露出の不適正さに起因するものが多いとふりかえります。

2020年11月11日水曜日

アートモードブラケット撮影を利用したHDR風写真の作成方法

 1 CASIOカメラによるアートモード写真

早朝の花見川風景は空に浮かぶ雲が赤く染まる様子など、天空の光景がすばらしい主要要素です。しかし花見川の水面とか両岸の樹林なども合わせて見た目どおり写真撮影したくなります。このような写真をCASIOカメラのアートモード撮影は実現してくれます。

しかし、難点もあります。アートモード撮影ではシャッターを押すと、連写撮影が行われ、その結果としてHDR写真ができます。ブログ掲載等ではあまり問題になりませんが、微妙な手振れ効果がどうしても残ります。


CASIOカメラによるアートモード写真

2 OLYMPUSカメラによるアートモードブラケット撮影

OLYMPUSカメラ(OM-D E-M5 MarkⅡ)のアートモードブラケット撮影ではシャッターを押すと、連写なしで指定したアートフィルター(全23種)で画像が出来上がります。連写における画像間の微妙な手振れ変化はあり得ません。

ただし、アートフィルター画像にはCASIOカメラアートモード写真に匹敵するようなものはありません。


OLYMPUSカメラによるアートフィルター ポップアート


OLYMPUSカメラによるアートフィルター ドラマチックトーン

3 アートモードブラケット撮影を利用したHDR風写真の作成方法

Photoshopを利用してOLYMPUSカメラによるアートフィルター画像をいじっていたところ、CASIOカメラによるアートモード写真に匹敵する、あるいはそれ以上の鮮やかさのHDR風画像をつくる方法を見つけました。描画モード「カラー比較(明)」がとても有効です。複数画像の明るい部分だけを選んでくれます。


OLYMPUSカメラのアートモードブラケット撮影を利用したHDR風画像


OLYMPUSカメラのアートモードブラケット撮影を利用したHDR風画像の作り方(原理)

夜明け頃の風景を通常モードで撮る写真は、露出を絞ると空の光景が鮮やかに撮影できますが、地表は真っ黒になります。露出を広げると、地表の地物は写りますが、空の光景は白くない消失します。その中間の写真は出来ますが、とても満足できません。

このような光量の少ない早朝風景写真ではOLYMPUSカメラのアートモードブラケット撮影を利用したHDR風画像作成がとても有効です。

早朝散歩が毎日楽しくなりました。

2020年11月1日日曜日

2020年10月ブログ活動のふりかえり

 ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2020年10月活動をふりかえります。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・10月の記事数は28です。

ア アリソガイ製ヘラ状貝製品学習

・アリソガイ製ヘラ状貝製品の3Dモデル観察を続け、観察そのものは8点(うち2点はハマグリ製)を全部終了しました。より深い検討は11月に継続します。

イ 縄文社会消長分析

・縄文社会消長分析学習をスタートさせ、内野第1遺跡、有吉北貝塚、大膳野南貝塚、養安寺遺跡の遺物・遺構の種類と主な数量を発掘調査報告書から汲み取りマインドマップで整理し、相互の比較を始めました。遺跡の特徴が良くわかります。

・関連して、内野第1遺跡の早期頃の落し穴列や後晩期円盤形土器片の使い方について学習しました。

ウ 三直貝塚展示物観察

・君津市三直貝塚出土土製耳飾や浅鉢、注口土器の3Dモデル観察を行いました。それぞれに同じ模様が家紋のように刻まれていること見つけて学習が深まりました。まだ残りがあり11月に観察が継続します。

エ 称名寺式土器の観察

・称名寺式土器の高密度点群モデルから、土器作成時に内面を棒で自動車ワイパーのようになぞった跡を発見しました。また高精細モデルを作成し、その半裁モデルも作成しました。


称名寺式土器内部のワイパーの跡のような模様(高密度点群モデル)

オ 展示施設観覧

・印旛郡市文化財センターの「最新資料展」及び千葉県中央博物館の「ちばの縄文」を観覧して観察と3Dモデル用撮影を行いました。

2 ブログ花見川流域を歩く番外編

・3Dモデル技術に関するものなど7記事を書きました。

・高密度点群モデルをファイル出力し、Sketchfabに投稿できるようになりました。

・高精細モデルを作成し、その巨大ファイルをSketchfabに投稿するスキルが進歩しました。TwitterでAcsi_Nakabajasiさんから技術アドバイスを受け、大いに役立ちました。感謝です。

・Photoshopで多数レイヤーを重ねる際の描画モードの使い方のスキルが進歩しました。3Dモデル作成用のハイパスはバッチファイルを作成し、風景写真では「カラー比較(明)」を効果的に使っています。

3 ブログ花見川流域を歩く自然・風景編

・19記事を書きました。

・日の出時刻が遅くなり、それに合わせて散歩出発時刻を遅くすることが間に合わないために、暗いうちから散歩に出ることが多く、日の出前の朝焼け写真が多くなりました。

4 ブログ世界の風景を楽しむ

・10月は休載となりました。

5 ブログ芋づる式読書のメモ

・10月は休載となりました。

6 10月学習の特徴

・アリソガイ学習、縄文社会消長分析学習(テーマ渉猟学習)、3Dモデル作成とそのスキル向上を活動の3大テーマとして、それを10月は総合的に実施することができました。3つのテーマともに自分にとっては手ごたえのある成果がありました。

7 11月学習のイメージ

・アリソガイ学習を次の観点から深めます。

3Dモデル観察方法について…顕微鏡をつかうなどのより高度な3Dモデル作成観察の企画と試行

遺跡と時期からみたヘラ状貝製品の有無とその理由

・縄文社会消長分析学習(テーマ渉猟学習)を次のように深めます。

加曽利貝塚、六通貝塚、西根遺跡を学習対象に加え、遺跡相互の比較を行います。

遺跡毎に詳細な地形-遺構分布図を作成し、3Dモデルで表現し、遺跡理解を加速します。

・3Dモデル作成とそのスキル向上を次のように進めます。

三直貝塚展示物3Dモデル作成をまとめ区切ります。

印旛郡市文化財センターや千葉県立中央博物館展示物の3Dモデルを作成します。


参考

ブログ「花見川流域を歩く」2020年10月記事

〇は閲覧の多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2020年10月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2020年10月記事


ブログ「花見川流域を歩く」2020年10月全28記事のサムネイル