2019年6月30日日曜日

縄文土器の観察記録3Dモデルの改良

縄文土器の観察記録3Dモデルを作成して縄文土器学習の基礎資料として活用しています。
観察記録3Dモデルにより土器形状や模様等を子細に観察していると、土器下部や底部の拡大観察が床面に隠れてしまいできないことがこれまで何回もありました。それが普通であると単純に勘違いしていたことになります。しかし突然その勘違いに気が付き、不都合除去により改良できましたのでメモします。
展示土器の前方の床を除去すると土器下部や底部を下方から眺めることができるようになりますので、観察が便利になります。これまで作成した既存の観察記録3Dモデルも必要に応じて順次床面除去をすることにします。

1 床面がある場合

床面がある場合の観察記録3Dモデル
写真と同じように床面も含めないと記録性が円満でなくなると勘違いして作成した観察記録3Dモデルです。

土器下部・底部の最大拡大表示画面

土器下部・底部をさらに拡大表示しようとしたときの不都合

2 床面を除去した場合

床面を除去した場合の観察記録3Dモデル
床面は観察対象、記録対象ではありませんから観察記録3Dモデルに含める必要はありません。

土器下部・底部を拡大表示した時の様子
(ただし、この例では底部付近に張り付いた写真のピントが甘くなっていて残念です。手振れ写真の混入だけでなく、土器中央部にピントが合うと土器底部のピントが甘くなるという微妙な問題…写真撮影上の技術未熟…の存在にも気が付きました。)

2019年6月28日金曜日

地図ポンチ絵の簡易地図投射

地図ポンチ絵を簡易的にGoogle earth pro画面やQGIS画面に投射する方法をメモします。

地図ポンチ絵の例
このような地図ポンチ絵をGoogle earth pro画面やQGIS画面に投射したいときはかなりあります。
以前はQGISのジオリファレンサー機能をつかって投射していたのですが、ほとんど全て満足が得られない結果となりました。
QGISジオリファレンサーは正確な地図の投影につかうものであり、ポンチ絵には不向きということです。

Google earth pro画面をファイルにしてPhotoshopに取り込み、ポンチ絵と重ねて拡大縮小したのですが、この場合はうまくいきませんでした。

Photoshop画面 1

Photoshopのワープ機能をつかうと、ポンチ絵画像をゴムシートをいじる様に自由に変形できます。ポンチ絵を地図に簡易的に投射できます。

Photoshop画面 2
この画面を利用してパスを書き込んで絵にしたものが仕上がり画面です。

地図ポンチ絵の簡易的地図投射 仕上がり画面

2019年6月26日水曜日

ブログのクラウドドライブ的活用

「花見川流域を歩く」等のブログ情報発信を伴う趣味活動を始めて8年が経過しました。多様なテーマに取り組んできたこともあり、パソコンに接続するハードディスク内の情報が膨大なものになっています。情報格納フォルダーの階層もかなり深くなってきています。
そのためいつも利用する画像をチョット見ようとしてもなかなか見つけられないことがあります。ハードディスク内で探すのではなく自分のブログ内を検索する方が便利ですからその方法を多様しています。
しかし、ブログ記事も膨大になってきていて「最近まで身近にみていたあの画像が見つからない」状況が増えてきています。
そこで、常時見返したい画像、探すのに時間をかけたくない画像だけを集めて特別ページ(構造はブログ)に入れて閲覧できるようにしました。

ブログ「花見川流域を歩く」に新設した「学習道具」のページ
土器形式変遷の一覧とか、較正年代の一覧などを探さないで直ぐに見れるようにしました。

人様に情報発信するページではなく、あくまでも自分専用のページです。
ブログはあくまでも情報発信が主目的ですが、それを自分専用のクラウドドライブとしても活用する活動スタイルが、自分の場合には進行しています。ブログの意義を「趣味活動(学習活動)の実況中継の場」と位置付けているので、このような活動形態に発展しているのだと思います。

2019年6月15日土曜日

File Makerのpdf表示不調の改善

File Makerのマイナーバージョンアップがあり、それに対応しました

マイナーバージョンアップしたFile Maker

ところが画面に埋め込んだpdfの表示ができなくなりました。

pdf表示を含むFile Makerファイルを立ち上げた時の警告画面
警告画面でどのような設定にしてもpdf表示はできません。

WEBで調べるとFile Makerのpdf表示はAdobe Acrobat DCでは不調の場合があり、Adobe Acrobat Reader DCが本来の設定のようです。

そこで次のような方法でWindows10のpdfデフォルトオーナーをAdobe Acrobat DCからAdobe Acrobat Reader DCに設定しなおしました。

Windows10のpdfのデフォルトオーナー設定法

この操作によりFile Makerでpdf表示ができるようになりました。

分厚い図書を電子化して項目ごとのpdfファイルを作成し、データベースソフトFile Makerで利用できるようにしています。自分にとってFile Makerでpdf表示ができない状況は一時も許せないことです。

2019年6月10日月曜日

不良3Dモデルの原因

展示縄文土器の観察記録3Dモデルを系統的に作成していますが、きれいな3Dモデルが出来る場合と不良3Dモデルになる場合があります。
そのため、不良3Dモデルになる場合の要因を1つの例について分析してみました。

展示縄文土器の不良3Dモデルの例

展示縄文土器の不良3Dモデルの例

3モデル作成に利用した写真

不良1 土器上下の欠落
写真画面一杯に土器を撮影したために生まれた不良です。土器を周辺空間と一緒に撮影すれば回避できる不良です。ソフト(3DF Zephyr Lite)は奥行のある空間のなかで対象物を認識するような機構を持っているのだと思います。

不良2 画面が不鮮明
写真のほとんどが手振れしているために生まれた不良です。空間が暗くシャッタースピードが遅くなり(1/5秒)、それに対応したカメラ固定がなされていないために生じました。撮影現場におけるカメラモニターによるピント確認はモニターの小ささや暗さのために意外と困難です。器材を使わない手振れ防止は体験的に体得するしかありません。シャッタースピードを上げるカメラ操作も必要です。

参考 不良でない3Dモデル例

安行1式深鉢 内野第1遺跡出土 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館
撮影月日:2019.05.16

安行1式深鉢 内野第1遺跡出土 観察記録3Dモデル作成に使った写真
ガラス越し撮影

参考 シャッタースピード

不良3Dモデルのシャッタースピードの確認 1/5秒

不良でない3Dモデルのシャッタースピードの確認 1/60


2019年6月6日木曜日

2019年5月ブログ活動のふりかえり

ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2019年5月活動をふりかえります。

1 ブログ「花見川流域を歩く」
5月のブログ記事数は44編となり、1か月の記事数では過去最高となりました。縄文土器学習が順調に推移し、それに時間資源を集中投下した結果です。
縄文土器学習の主な活動項目は次の通りです。
・早期以降土器形式の着実な学習
・中期後葉唐草文Ⅲ器土器(伊那)と中期後葉大木8b式土器(盛岡)の唐草文の類似(に驚く記事)●
・多数縄文土器等の観察記録3Dモデルの作成、モデルの改良
・WEBで「古墳玄室3Dモデル集」を知り技術的刺激を強く受ける●
・西根遺跡出土加曽利B式土器閲覧結果の個別報告
・市立市川考古博物館訪問取材
・土器図鑑関連図書の入手・閲覧(日本先史土器図譜、縄文土器大観、総覧縄文土器等)●
・餅ヶ崎遺跡出土称名寺式土器内壁の観察●
・神子柴遺跡観覧記録
・一鍬田甚兵衛山南遺跡出土隆起線文土器及び尖頭器等石器の3Dモデル作成のための閲覧
●印はTwitter等WEBでのアドバイスにより活動できた項目です。WEBでの皆様のアドバイスに感謝します。

2 ブログ「花見川流域を歩く 番外編」
パソコン技術関連記事を中心に9編の記事を書きました。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」
早朝散歩記事を22編書きました。記事には全て散歩思考結果を【グッド&ニュー】(散歩中に思い浮かべた良い感情や考え、素晴らしいアイディアや注目すべき事柄)として追補しています。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」
休載しました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」
休載しました。

6 6月活動のイメージ
次の活動に取り組むこととします。
・縄文土器形式別学習の1巡目学習を完結させる。残った主要形式の実見を6月中に完結させる。
・一鍬田甚兵衛山南遺跡出土土器・石器及び市立市川考古博物館等近隣施設で取材した遺物の3Dモデル作成・検討・整理
・私設3Dモデル展示場構想の実現化検討
・土器形式別分布図の作成と比較検討・分析
・雷下遺跡出土木製品検討の下準備を行う。
・2巡目縄文土器学習の準備を行う。

2巡目縄文土器学習は7月~12月の6か月間で完結させることとして、次のような項目を含むことと想定しています。
・全主要土器形式の観察記録3Dモデル作成
・西根遺跡発掘調査報告書の縄文土器関連分析のデータによる追体験
・大膳野南貝塚発掘調査報告書掲載土器情報のデータによる追体験
・総覧縄文土器のデータを意識した通読による知識習得(あるいはそれと同じことをより効率的に行う活動)

なお、7月~12月には雷下遺跡出土木製品の学習も併行して行うことにします。

参考
ブログ「花見川流域を歩く」2019年5記事
○は閲覧が多いもの
ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2019年5月記事
ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2019年5月記事
船橋市海老ケ作貝塚出土獣面把手土器3Dモデル(ドラマチックトーンバージョン)
撮影場所:船橋市飛ノ台史跡公園博物館
撮影月日:2019.02.26
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.353 processing 47 images