2021年4月29日木曜日

DEM-Net Elevation API生成glbファイルのobjファイル変換

 DEM-Net Elevation API生成glbファイルのobjファイル変換が出来るようになり、世界の地形3Dモデルを3DF Zephyr Liteに取り込んで動画を作成できるようになりましたので、その方法をメモしておきます。

1 DEM-Net Elevation APIについて

DEM-Net Elevation APIはXavierFischerさん個人が開設する研究者向けのボランタリーな情報提供サイトで、汎地球地形データ7種、画像データ14種を利用できます。

私はこのサイトの存在をSketchfabフォーラムで知りました。


DEM-Net Elevation API最初画面


DEM-Net Elevation APIの地形3Dモデル構築画面

DEM-Net Elevation APIでは地形3Dモデルをglbファイル(画像付き)とstlファイル(画像無し)で作成出来ます。

2 DEM-Net Elevation API生成glbファイルのobjファイル変換

DEM-Net Elevation APIで生成したglbファイルはそのままSketchfabにも投稿できる汎用的な3Dモデルです。

しかし、私の場合3DF Zephyr Liteというソフトで3Dモデルの動画を作成していますが、3DF Zephyr Liteはglbファイルを扱えない仕様となっています。そのためいままでは画像のないstlファイルを生成してそれを3DF Zephyr Liteに取り込み、高さで色塗りして動画を作成していました。


stlファイルに色塗りして作成した地形3Dモデル動画の例

これでは満足できないのでglbファイルをobjファイルに変換する方法を模索したところ、次のような方法で可能となり、3DF Zephyr Lite取り込み動画作成が出来るようになりました。


DEM-Net Elevation API生成glbファイルのobjファイル変換方法

1 glbファイルをBlenderにインポートする。

2 Blenderでテクスチャファイルを保存する。

3 Blenderからobjファイルでエクスポートする。

4 エクスポートして生成したobjファイル群の中のmtlファイルの末尾にmap(テクスチャファイル名)を書き加える。

要するに、BlenderでDEM-Net Elevation API生成glbファイルをobjファイルに変換する時、単純な操作ではテクスチャファイルが書き出されない、mtlファイルにmap事項が記述されないのでそれを手作業で補う必要があるということです。


glbファイルをobjファイルに変換して作成した地形3Dモデル動画例

3 参考 QGIS生成glbファイルのobjファイルへの変換方法

QGISの地形3Dモデル作成機能で生成したgltfファイル(glbファイル)の3DF Zephyr Liteへの投入方法は次の通りです。DEM-Net Elevation API生成の場合と若干異なります。


gltfファイルの3DF Zephyr Liteへの投入手順


2021年4月26日月曜日

ピンボケ画像をシャープにする

 Photoshopハイパスフィルターを使って画像をシャープにすることは日常的に行っています。しかし最近、次のピンボケ画像が見違えるような画像になり驚きましたのでメモしておきます。


小さい活字印刷図書を通常設定スキャナーでスキャンして拡大した画像(元画像)


元画像にハイパスフィルターを施した画像のレイヤを描画モード「ビビッドライト」で1枚重ねた画像

(ハイパスの半径設定5pixel)


同上 3枚重ねた画像


同上 5枚重ねた画像


同上 10枚重ねた画像

活字という白か黒かという単純な画像ではハイパス効果がより劇的に働くようです。

※ハイパスフィルター

画像中のエッジ部分(色の変化が急激にある部分)について、その輪郭は残して、エッジではない部分(色の変化が少ない部分)の輪郭は抑えるという効果のあるフィルター。結果としてメリハリがあり、シャープな画像になります。

※描画モード「ビビッドライト」

合成色に応じてコントラストを増加または減少させ、カラーの焼き込みまたは覆い焼きを行います。合成色(光源)が 50 %グレーより明るい場合は、コントラストを落として画像を明るくします。合成色が 50 %グレーより暗い場合は、コントラストを上げて画像を暗くします。(Adobe Photoshop マニュアルより)

2021年4月13日火曜日

3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

 3Dモデル(Wabefront(.obj))のテクスチャ画像(png)をどれだけ縮減できるか実験をしてみました。

1 テクスチャ画像(png)縮減ケース

1 元3Dモデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 11163KB


1 元3Dモデルの画像解像度画面

2 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 3278KB


2縮減3Dモデルの画像解像度画面

3 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 602KB


3縮減3Dモデルの画像解像度画面

4 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 164KB


4縮減3Dモデルの画像解像度画面

5 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 47KB


5縮減3Dモデルの画像解像度画面

2 結果 3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

左から

1 元3Dモデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 11163KB

2 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 3278KB

3 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 602KB

4 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 164KB

5 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 47KB


結果


3Dモデルの動画

3 考察

1→2→3→4→5の順に解像度が落ちます。1、2は全く問題なく使えます。3も特段の精度が要求されるようような場合を除いて通常の用途(学習)なら使えると思います。4、5は実用レベルに到達していません。

3の縮減で3Dモデルを作成する場合、11.2MBの画像ファイルを0.6MBまで縮減できることになります。この数値は多数縄文土器を配置した巨大3Dモデルを作成するときの参考データになります。

この実験はテクスチャ画像ファイルだけの縮減実験ですが、objファイルの縮減実験も今後行うことにします。数十の縄文土器を体系的に配列した3Dモデル作成を目指します。


2021年4月5日月曜日

web用画像のディザ方法

 ブログ「花見川流域を歩く自然・風景編」2021.04.03記事「快晴」で次の画像「畑の空」を掲載し、同じ画像をTwitterとFacebookでも掲載しました。


畑の空

この画像についてFacebook関根達夫さんから「旭日を中心にして、同心円の輪ができるのはレンズのせい?」というコメントをいただきました。

確かに、いわれてみると気になります。自覚があまりありませんでした。別カメラでも同じようになったことがあるので、確かめてみました。

結果次のようなことがわかりましたのでメモします。

自分は、一眼カメラで撮影したフルカラー大容量画像をweb掲載用画像に縮減するためにPhotoshopの「web用に保存(従来)」機能を使っています。

この機能で元画像(JPG 11MB)をweb用(PNG 100KB 128色)に縮減しています。その際ディザアルゴリズムメニューという項目設定があり、デフォルトの「誤差拡散法」を無意識に使っていました。このディザアルゴリズムメニューを「パターン」に変えたところ、同心円的縞模様が軽減しました。


ディザアルゴリズムメニューをパターンに変えて作成したweb用画像

ディザアルゴリズムとはコンピューターのカラー表示システムで使用できないカラーをシミュレートする方法で、いわばフルカラーの画像を少ない色数でごまかす技術のようです。


ディザアルゴリズムメニューの比較


ディザアルゴリズムメニューの比較(空の拡大)

ご指摘いただいたFacebook関根達夫さんに感謝です。

ディザアルゴリズムメニューをどのように変えると、どのようになるのか、その原理を今後熟知できるようにしたいと思います。


2021年4月2日金曜日

2021年3月ブログ活動のふりかえり

 ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2021年3月活動をふりかえります。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・3月の記事数は20です。

ア 加曽利EⅠ式土器の学習

有吉北貝塚発掘調査報告書に掲載されている多数の加曽利EⅠ式土器実測図をみて、「確かにこの土器片や復元個体は加曽利EⅠ式土器と分類されてしかるべきだ」という感覚をおぼろげながらでもよいから持ちたいと思っています。ところが現実は「ちんぷんかんぷん」といっても良い状態です。そこで有吉北貝塚から離れて、ア 加曽利貝塚博物館R2企画展展示加曽利EⅠ式土器を3Dモデルで観察し、イ 有吉北貝塚発掘調査報告書の土器分類基準である埼玉編年の分析学習を行い、ウ アとイの対応を試みました。

この学習の結果、加曽利EⅠ式土器には多数の細分類があることを知り、自分の中の加曽利EⅠ式土器イメージがかなり出来上がってきました。

一方、土器3Dモデルの集成モデル作成とか、埼玉編年分析学習でカードの3D展開をするとか、その過程でPhotoshop3Dモデル機能の導入を試すとか、3Dモデル技術習得にも熱中しました。

こうした広い学習領域で活動したため、迷子になったような感覚が少し生まれています。自分は何を目指して、どのような手順で学習しているのか、自分の学習位置を確認するために、次のメモを作成しました。


迷子防止のための学習項目マップ

なお、土器型式学習のなかでうまれた、器形部位や文様の意味についての空想を記事にまとめました。

イ 加曽利貝塚博物館主催「市民のための研究講座「縄文を知る」聴講

加曽利貝塚博物館主催「市民のための研究講座「縄文を知る」を聴講し、記事にまとめました。

ウ 千葉市動物公園「動物園と考古学」コーナー観覧

千葉市動物公園ボランティアのNさんからのお便りにより、半分失念していた「動物園と考古学」コーナー新設を思い出し観覧しました。とても充実した展示であり、多大なる学習興味を得ることができました。

2 ブログ「花見川流域を歩く番外編」

・Photoshopを利用した3Dモデル作成技術など5記事を書きました。3Dモデル技術という点でPhotoshopが有効活用できることを知ったのは、作業の効率化という点で良かったです。

3 ブログ「花見川流域を歩く自然・風景編」

・早朝散歩に関する4記事を書きました。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」

・kindle版「2018 earth as art」(NASA)掲載写真の地形3Dモデル作成など6記事を掲載しました。DEM-Net Elevation APIサイトを使えば全地球表面の地形3Dモデルが即座にできるので、便利です。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」

・設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)を読み始めて、5記事を書きました。気軽な記事を目指しているのですが、実際に読書するとインタレストの深みにはまってしまい、長考になってしまいます。

6 3月学習の特徴

・埼玉編年(1982)という40年前の専門資料に食らいついたことは、自分の学習史上画期的な活動です。専門家の思考方法を少しだけですがなぞるような学習ができ、「ちんぷんかんぷん」の世界から脱却できそうな感覚をもてそうです。最新土器分類情報資料に巡り会うことができれば、その学習も進むと期待できます。

・3Dモデル技術が土器3Dモデルを作るだけでなく、土器分類カードの3D展開など汎用学習ツールとして有用であることに気が付きました。きっかけは使い慣れたPhotoshopに3D機能が存在し、それで作る3DモデルがBlenderや3DF Zephyr Liteで使えることを知ったことによります。

7 2021年4月学習のイメージ

ア 加曽利EⅠ式、EⅡ式土器学習

有吉北貝塚の加曽利EⅠ式土器学習を行いまとめます。次に展示土器3Dモデルと埼玉編年の対応学習を加曽利EⅡ式土器を対象におこない、その結果を踏まえて有吉北貝塚加曽利EⅡ式土器学習を行います。学習を加速させ、迷子にならないようにします。なお、学習状況に応じて、中峠式土器について「復習」をします。

イ 縄文社会消長分析学習

・土器学習に並行して、有吉北貝塚の他項目についても興味を保持できるよう、学習を継続します。

ウ 加曽利貝塚博物館等の観覧

加曽利貝塚博物館のミニ企画展などの観覧を行い、3Dモデル作成用撮影を行います。

エ 過去撮影土器の3Dモデル化とSketchfab投稿

過去に撮影した縄文土器について3Dモデルを作成し、Sketchfabに投稿します。作成した3Dモデルについて必ずブログ記事にするというこれまでのパターンを廃止します。撮影した結果は全て3Dモデルにして必ずSketchfabに投稿することにします。これにより自分独自の学習分析データ蓄積が進みます。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2021年3月記事

〇は閲覧の多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2021年3月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2021年3月記事

ブログ「世界の風景を楽しむ」2021年3月記事

ブログ「芋づる式読書のメモ」2021年3月記事


2021年3月Sketchfab投稿3Dモデルのサムネイル(赤点線内)