最近墨書土器データベースを遺跡で絞り1200~500程度のロットにして、それを端から通読したことが何回かあります。
データベースを端から眺めていくと、思いがけない発見が相次ぎました。
データベース活用方法として検索により鋭い情報を得るだけでなく、全体を鳥瞰してデータが語り出す情報を得るという利用方法もあると感じました。
次の画面は鳴神山遺跡で遺構でデータをソートして端から眺めた時の画面です。
鳴神山遺跡 遺構 47A竪穴住居付近
千葉県墨書土器データベース(明治大学)から引用
文字「大」が沢山出る遺構ですが、「王ヵ」が出てきます。
鳴神山遺跡 47A竪穴住居 「王ヵ」の画像画面
千葉県墨書土器データベース(明治大学)から引用
この「王ヵ」があることは以前から知っていましたが、その意味はわかりませんでした。王様の王であるとはどうしても直観できませんでした。
しかし、「王ヵ」が沢山の「大」と共伴出土する様子をデータベース通読で確認でき、「王」は音「オオ」を表現していて、結局「大」の意味であるに違いないと解釈(仮説)できました。
この解釈(仮説)はさらに検討を深める必要がありますが、鳴神山遺跡の他の「王」も「大加」と共伴出土しているので、ほぼ間違いないと考えます。
データベース通読により他にもいくつか重要な発見をしていますので、ときどきゆっくりと通読する機会を設けたいと思います。
ただし、それらの発見は自分が意識して知ろうとしていたことではなく、向こうからやってきた情報です。
0 件のコメント:
コメントを投稿