2015年5月17日日曜日

墨書土器データベースの画像あり情報を使ってみる

専門家の方から教えていただいた明治大学日本古代学研究所の「全国墨書・刻書土器 文字瓦 横断検索データベース」の画像ありデータを利用してみました。

画像ありデータは26都府県について整備されています。

画像ありデータはFile Makerファイルとなっています。

File Makerは所持していないので、1ヶ月無料で利用できる試供版をダウンロードして、千葉県墨書土器データベースを使ってみました。

千葉県墨書土器データベースの画面(カード形式)

千葉県墨書土器データベースの画面(一覧表形式)

1件のデータは画像と20項目から成り立っていて、20項目毎にカード形式でも一覧表形式でも検索できるようになっています。

実際に使ってみて、大変効率的な検索ができることを実感しました。

特にカード形式で検索結果を画像で確認できることは素晴らしいことです。

同時に検索結果をExcelファイルに出力することも簡単にできます。

これまで紙版の図書「千葉県の歴史 資料編古代 別冊 出土文字資料集成」を使ってきているのですが、画像ありデータ(File Makerファイル)を使えばはるかに効率的な検討ができることがわかりました。紙資料は不要になります。

また次のような作業も気軽にできます。

例えば、画像を確認しながらある文字(例「生」)で検索して、千葉県全体の出土状況を絞り込むことができます。
その結果をExcelに出力することができます。
そのExcelファイルに基づいてアドレスマッチングをすれば、ある文字(例「生」)の出土遺構をGISにプロットできます。簡単に、墨書文字「生」出土遺構の分布図(簡易分布図)ができます。

この方法では遺跡内分布を知ることはできませんが、下総国全体という広域レベルの分布(簡易分布)を効率的に知ることができますから、検討を深めるための強力ツールになると思います。

File Makerというデータベースソフトの高機能性と使い勝手の良さにより、墨書土器データベースの活用可能性が大きいと感じました。

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