ブログ本編で墨書土器の検討を予定しています。
そのウォーミングアップの意味で、また自分の息抜きを兼ねて(手作業は息抜きになります)、白幡前遺跡出土人面墨書土器の画像をいたずらしてみました。(この人面墨書土器の検討は本編で追って行います。墨書を書いた人は白幡前遺跡(集落)を来訪する中央貴族の接待係の人であったようです。)
画像をいじろうとするきっかけは人面墨書土器の写真を「千葉県の歴史 資料編 考古3(奈良・平安時代)」でみると、墨書の色が褪せているので、画像をいじって墨書のラインをより明瞭に見てみたいと思ったからです。
そこで、Photoshopを使って墨書のラインがより明瞭に見えるように数種の画像をつくってみました。
人面墨書土器画像の調整
1は「千葉県の歴史 資料編 考古3(奈良・平安時代)」からスキャンした未加工画像です。
2は1をトーンカーブで補正したものです。
3、4、5は2をさらに各種フィルターを通して加工した画像です。
6は1の反転ネガ画像をトーンカーブ補正したものです。
次に1~6を乗算モードでIllustrator上で重ね、重ね方を試行錯誤して試し、墨書のラインを最もわかりやすく表現すると考えられる画像を作り出しました。
次がその画像です。
墨書のラインが最も明瞭に見える画像
2と4の乗算による重ね合せ
次に、この画像を使って、墨書ラインをなぞってみました。
墨書ラインをなぞった画像
想像以上にみじめなできばえとなりました。(泣)
墨書土器の画像復元をするならば、筆と墨を使わなければその特徴を捉えることはできないということを思い知らされました。
次のスケッチは「八千代市の歴史 資料編 原始・古代・中世」(八千代市発行)掲載図です。
白幡前遺跡出土人面墨書土器のスケッチ
「八千代市の歴史 資料編 原始・古代・中世」(八千代市発行)より引用
専門家の仕事とはこのようなものです。
墨書のラインをなぞるような考えでスケッチするのではなく、その特徴を理解して、それを自分の筆で書きあげています。
似顔絵作成のプロと同じような作業をしていることが、自分のみじめな作業経験を通して、良くわかりました。
墨書土器の検討を本編で始めます。
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