縄文土器等展示施設で3Dモデル作成のための撮影を行う場合、ショーケース外側に距離が判明しているモノを置いて一緒に撮影しておくと、3Dモデルスケーリング(実寸法付与)ができますので、その試みを記録しておきます。
先日、千葉市埋蔵文化財調査センターで展示物を閲覧撮影させていただきました。
ブログ花見川流域を歩く2020.02.06記事「千葉市埋蔵文化財調査センター展示室の観覧」
その際、ショーケース外側足もとにファイバー製折尺を置いて、そこまで写真に写るようにしました。
ショーケース外側足もとに折尺を置いた様子
通常の3Dモデル用撮影よりも撮影枚数が2割ほど増えました。
作成した3Dモデル(未調整素モデル)
3DF Zephyr Liteで作成した3Dモデルには折尺が写りこんでいて、数値も十分に読めます。
折尺寸法の読み取りの様子
3DF Zephyr Liteのクイックメジャメント機能を利用して50㎝の距離を計測しました。
50㎝が5.9019となりました。
スケーリングファクター投入の様子
50÷5.9019=8.4718の値を「オブジェクトを変形」機能の「スケール」の項に投入します。
これにより3Dモデルが㎝単位でスケーリング(実寸法付与)されます。
スケーリング後の折尺50㎝を計測すると次のようになります。
折尺50㎝を計測した様子
折尺50㎝が50.0846㎝と計測できました。3Dモデルが正確にスケーリングされている様子を確認できます。
縄文土器口径の測定
試みに展示縄文土器口径を測定すると35.6745㎝(ユークリッド距離)となりました。
このようにスケーリングした未調整素3Dモデルを土器毎に分解調整して、実寸法入り土器別3Dモデルを作成します。
その実寸法入り3DモデルをGigaMesh Software Frameworkに投入して多様な各種計測分析実施を予定しています。
これまでに作成した3Dモデルについては展示館のショーケースが同じものならば、ショーケースの何らかの寸法を計測して、その値を利用して3Dモデルスケーリングが可能となります。
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