2021年9月18日土曜日

OLYMPUSカメラTG-6 顕微鏡モードの効果

 小さいモノの3Dモデル作成において、通常カメラ撮影写真では画面の一部にボケが生まれることがほとんどです。このボケ防止の観点から深度合成写真作成が可能なコンパクトカメラOLYMPUS TG-6を入手しました。このカメラの深度合成効果は満足すべきものがあります。

2021.08.30記事「深度合成の効果

関連して、このカメラの顕微鏡モードにおける解像度について体感的にテストしてみました。

1 立体物の例

イボキサゴ貝殻を例にスキャナー(解像度1200dpiでスキャン)、一眼カメラOLYMPUS E-M5 markⅡ(30㎜マクロレンズ)、コンパクトカメラOLYMPUS TG-6で撮影して写真解像の様子を確かめてみました。

1-1 イボキサゴ全体の写真

渦が発生する貝殻先端にピント合わせるようにしました。


スキャナー


E-M5 markⅡ

ピンポイントな微妙なピント合わせを思い通りに行うことは困難です。ある程度の範囲内でしかピントが合いません。何枚か撮った写真の中から最も良いものを選択しました。


TG-6

顕微鏡モードで深度合成撮影すると対象物全てにピントが合います。

1-2 イボキサゴ先端部の拡大写真


スキャナー


E-M5 markⅡ


TG-6

スキャナー→E-M5 markⅡ→TG-6の順に解像度がアップします。小さいものを拡大して精細写真をつくる場合のツールとしてTG-6の顕微鏡モード+深度合成機能がとても有用であることを体感できました。


参考 イボキサゴと渦先端部の大きさ

例として使ったイボキサゴの径は17.5㎝、渦先端の蓋(軸)のような部分の径は約0.18㎜です。

2 印刷物の例

考古学切手(中国、東周青銅器 30㎜×50㎜)を例に図案の中の文字を拡大して比較してみました。

2-1 切手全体の写真


スキャナー


E-M5 markⅡ


TG-6

2-2 文字の拡大写真


スキャナー


E-M5 markⅡ


TG-6

立体物と同じく、スキャナー→E-M5 markⅡ→TG-6の順に解像が良くなります。印刷物の場合、その精細性には技術的限界や実用的範囲があり、その内部での比較になります。つまり極端に小さい事象を比較することは少なくなります。しかしその範囲内でも今回のテストで、TG-6の効果が突出したものになりました。


参考 切手図案の文字の大きさ

3 感想

立体物の精細写真を撮影する場合、そもそも観察したい部位にピントが合っていなければなりません。そうした意味でTG-6の深度合成機能はきわめて有効であることを確認しました。

ピントがあった写真を用意できた次のステップしてTG-6の顕微鏡モード(対象物まで1㎝の距離で接写できる)が有効であることを確認しました。


0 件のコメント:

コメントを投稿