どこまで地図を拡大して利用できるかという問題意識です。
次の図は鳴神山遺跡の遺構分布図を示したものです。
GISパソコン画面では1/900のスケールとなっています。
1/900の画面
画面上で地物を拡大して、1/40のスケールにしてみました。(地図太郎PLUSでは1/40が限界拡大倍率です。)
1/40の画面
竪穴住居Ⅰ022とⅠ023の距離を画面上で計測すると2.3m(表示単位0.1m)です。
地図太郎PLUSにプロットした点は緯度、経度とも10進法度単位表示で、小数点以下8桁以上の数値となっています。
この小数点以下8桁以上の数値を用いて、竪穴住居Ⅰ022とⅠ023の距離を計測してみました。
国土地理院「距離と方位角の計算」サイトで、数値入力(10進法度単位による入力)で求めると2.288mになります。mm単位まで計測できます。
竪穴住居Ⅰ022とⅠ023の距離
国土地理院「距離と方位角の計算」サイト画面引用
この結果からGIS上の位置情報はmm単位まで正確に位置を特定できるだけの桁数を用意していることがわかります。
なお、1/40画面にプロットした点の距離は精度上mm単位で計測できますが、ラスター画像(遺構分布図)がぼやけてきているので、ラスター画像を使うなら実用作業上の精度は10cm程度であると考えます。
ラスター画像はあくまで下敷きにして、1/40画面で新たに線画を描いて、その中にドットを打つような作業をすれば、実用上の精度はcm単位程度であると考えます。
次に下総台地付近の10進法度単位緯度・経度の桁別距離を整理してみました。
緯度1度 110955.307m
緯度0.1度 11095.5307m
緯度0.01度 1109.55307m
緯度0.001度 110.955307m
緯度0.0001度 11.0955307m
緯度0.00001度 1.10955307m
緯度0.000001度 0.110955307m
緯度0.0000001度 0.0110955307m
緯度0.00000001度 0.00110955307m
経度1度 90390.405m
経度0.1度 9039.0405m
経度0.01度 903.90405m
経度0.001度 90.390405m
経度0.0001度 9.390.405m
経度0.00001度 0.90390405m
経度0.000001度 0.090390405m
経度0.0000001度 0.0090390405m
経度0.00000001度 0.00090390405m
緯度、経度とも小数点の下8ケタ目がほぼmmに該当します。
参考 下総台地付近の緯度1度、経度1度の距離
緯度35.3度~36.3度の距離
国土地理院「距離と方位角の計算」サイト画面引用
経度139.6度~140.6度の距離
国土地理院「距離と方位角の計算」サイト画面引用
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