2021年8月1日日曜日

2021年7月ブログ活動のふりかえり

 ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2021年7月活動をふりかえります。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・7月の記事数は19です。月間記事数ではこの10年間で最も少ない新記録かもしれません。一方、活動の質という側面からみるととても充実した月となりました。

ア 有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図分析

貝層断面図を着色して様々な分析思考を行いました。また層相について詳細注記のある4断面図についてその注記を統計的に分析しました。作業としては地味で根気のいるもので、何日もつづきました。楽しみの活動というより苦行にちかい作業でした。しかし、これから得られた情報により、貝層がどのように堆積したのかということを知る上での重要なヒントを得ることができました。貝が含まれていない砂層が水成層として堆積したことが判りました(発掘調査報告書では崩落土として認識しています)。その砂層の上に混貝土層が堆積しているという順番から、縄文人の混貝土層形成活動(広義の貝投棄活動)が地形侵食作用を抑制した方向で機能したことを実証的に論じることができそうです。混貝土層、混土貝層は縄文人が意図して形成した可能性が濃厚となりました。

イ イボキサゴ採取会参加

イボキサゴ採取会に参加しイボキサゴを採取観察し、その3Dモデル作成にチャレンジしました。有吉北貝塚の主要貝種の1つがイボキサゴであり、その詳しい観察は有吉北貝塚学習にとって重要な体験となります。

また、小さいモノの3Dモデル作成という特殊技術習得のとっかかりを得ることができ、実践がはじまりました。

ウ 「土偶を読む」を読む

竹倉史人著「土偶を読む」を怖いモノ見たさ的な興味から読みました。事前に予想していたような拒絶感はなく、面白い仮説(あるかもしれない仮説)として好感できました。説明コンテンツそのものの多くは「それは違う」という印象でした。しかし、自分自身が土偶を考える上で、参考となる思考パターンも含まれているという意味で大切な図書でもあると感じました。土偶に関して一般人が知りたいことについて考古学者はあまりしゃべりたがらないという不満が世の中にあり、その不満を逆手に取った図書です。

エ 「切手de考古学」展の観覧

切手の博物館企画展「切手de考古学」を観覧しました。世界の考古遺跡興味と自分の海外旅行趣味・海外地形興味を切手という媒体で結合することを思いつきました。世界の考古学切手収集と海外旅行を一緒に楽しむ趣味活動が自分の中に生まれました。(コロナ禍で丸2年近くも海外に出られない不満に対する代償行為としての切手収集かもしれません。)

2 ブログ「花見川流域を歩く番外編」

・モノクロ画像のカラー化技術など4記事を書きました。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事を7編書きました。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」

・切手によるチチェン・イツァ遺跡思い出記事1偏を書きました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」

・設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」の学習記事1編を書きました。

6 7月学習の特徴

7月は、ブログ記事を書くために諸活動を行うという悪弊を排して、諸活動の結果をブログ記事に表現するという正常なスタイルに近づくことができました。

有吉北貝塚北斜面貝層の貝層断面図分析作業に必要な時間は節約することはしませんでした。その結果分析は手ごたえのあるものになりましたが、当初目指した3Dモデル作成技術向上は中途半端なものになりました。ある程度のトレードオフは我慢しなければなりません。

●7月中には作りたい・到達したいと予定した3Dモデル・技術

・小形対象の3Dモデル作成(初歩的試作は実施)

・完全体3Dモデル(未)

・土偶集成3Dモデルの修正行為アニメ3Dモデル(未)

・複数平面モデルで構成される訴求力ある3Dモデル(未)

3Dモデル技術向上に時間を割けなかったことは、6月のSketchfab投稿数が18に対して7月の投稿数が2という数値に如実に表れています。

7 2021年8月学習のイメージ

ア 有吉北貝塚北斜面貝層学習

・純貝層・混土貝層&混貝土層の分析学習を深めます。断面図を面積測定して貝層分類別の体積を求めたり、貝殻と土の体積とその割合算出などにチャレンジします。

・土器片、石器、アリソガイ製ヘラ状貝製品等遺物別の分布検討に入ります。

・有吉北貝塚学習記事の集成サイトを立ち上げ、有吉北貝塚における学習の軌跡を効率的に確認できるようにします。

イ 3Dモデル作成技術の習得

・イボキサゴ(小形対象物)を例に懸案となっている3Dモデル技術習得に努めます。

ウ 「気になる情報・図書」記事の作成

・webで得た「気になる情報」とか、「気になる」ので入手した図書でパラパラ読みしたもの(読後感などを書くほどの深い読書をしていないもの)などについて「気になる情報・図書」としてブログ「芋づる式読書のメモ」記事にします。ブログ記事として書くことによって、放置されるよりもそれが意識に刻まれる程度は強くなります。それにより、将来その情報や図書を利用・精読する可能性が生まれます。多様な情報・図書を意識することによって、趣味活動の質が向上し、楽しみが深化することを期待します。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2021年7月記事

〇は閲覧数が多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2021年7月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2021年7月記事

ブログ「世界の風景を楽しむ」2021年7月記事

ブログ「芋づる式読書のメモ」2021年7月記事


2021年7月ブログ花見川流域を歩く投稿記事サムネイル


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