2022年7月16日土曜日

双眼突起付土器のUV展開とテクスチャ画像再生成

 UV unwrapping and texture image regeneration of pottery with binocular protrusions


It is now possible to UV unwrapping a 3D model of pottery with binocular protrusions and regenerate a texture image that matches the unwrapping. This technology also allows 3D models of pottery with binocular protrusions to edit texture images in Photoshop.


双眼突起付土器3DモデルをUV展開して、その展開と適合するテクスチャ画像再生成ができるようになりました。この技術により、双眼突起付土器3Dモデルもテクスチャ画像をPhotoshopで編集できるようになりました。

1 テスト対象3Dモデル

顔面把手付大深鉢(伊那市月見松遺跡)観察記録3Dモデル(https://skfb.ly/ouWWu)をテスト対象としました。


顔面把手付大深鉢(伊那市月見松遺跡)

この土器には胴部に双眼突起が2つ、顔面把手に双眼突起が1つ、トンネル状中空構造が1つあります。

2 シームの設定

・土器の縦方向にシームをいれ、土器全体が平面になるようにしました。

・3つの双眼突起が描く中空部分をなくすようにそれぞれシームを入れて出っ張った部分を土器から切り離しました。切り離したチューブ状の構造にもシームを入れ、平面展開できるようにしました。

・顔面把手を土器本体から切り離し、中空パイプ状構造にシームを入れるとともに必要なシームを入れて平面になるようにしました。


シーム設定の様子

3 UV展開とそれに適合したテクスチャ画像再生成

UV展開したobjファイルを3DF Zephyr Liteに「UVマップ付きメッシュを入力」して、その3DF Zephyr Liteからobjファイルを書き出すと、そのテクスチャ画像はUV展開に適合した画像になります。


UV展開前テクスチャ画像とUV展開後に再生成したテクスチャ画像

参考 Unwrapping a texture generated by 3DF Zephyr

4 3Dモデル直接ペイントからPhotoshop編集へ

3Dモデルにペイントする場合、UV展開してそれに適合したテクスチャ画像再生成が出来る前は、仕方がないので3Dモデルに直接ペイントしていました。Blenderのテクスチャペイント機能を使います。Blenderのテクスチャペイント機能は原始的であり、精細な作業ができません。また修正もできません。しかし、テクスチャ画像をPhotoshop(あるいはillustratorなど)で編集できるようになると作業の精度が上がるとともに作業が効率化します。


3Dモデル直接ペイントとPhotoshop編集の比較

鋭角が含まれる図形はBlenderの機能で描くこと困難です。


2022年7月1日金曜日

2022年6月ブログ活動のふりかえり

 June 2022 Review of blogging activities


I looked back on the activities of the blog "Walking in the Hanami River basin" and its family blog in June 2022.

The main activity in June was to observe the pottery exhibited in the Yamanashi Prefectural Archaeological Museum exhibition "Jomon people who draw the heart" with a 3D model. I became interested in pottery with human face decoration, and it became an activity that I never got tired of.


ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2022年6月活動をふりかえりました。

山梨県立考古博物館企画展「心を描く縄文人」展示土器の3Dモデルによる観察がメインとなりました。人面装飾付土器に興味が湧き、飽きることがない活動展開となりました。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・6月の記事数は27です。

・山梨県立考古博物館令和4年度春季企画展「心を描く縄文人 -人面・土偶装飾付土器の世界-」を6月1日に述べ5時間半にわたって観覧・写真撮影しました。この写真に基づいて展示土器の3Dモデルを作成し、さらにGigaMesh Software Frameworkで展開写真を作成して、3Dモデルをじっくり観察し、そのメモを順次記事にしました。

・6月18に山梨県立考古博物館主催講座「煮炊きに使われない縄文土器」(講師:山梨県埋蔵文化財センター岩永祐貴先生)もオンライン受講して、企画展内容とも絡めて参考になりました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 番外編」

・3Dモデル技術関連記事など4編を書きました。

・国際的に有名な3Dモデル掲載サイトSketchfabの文化財担当者Thomas Flynnさんからノイズ除去に関する技術アドバイスをいただきました。それをきっかけにノイズ除去工夫をいわば強制的に考慮するようになったことは、自分にとって意義のあることです。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事6編を書きました。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」

・1記事を書きました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」

・1記事を書きました。

6 2022年6月活動の特徴

・5月で加曽利E式土器学習を区切ることができ、6月から心機一転、別の対象物学習を想定していました。しかし6月1日に山梨県立考古博物館企画展を観覧することにより、再び縄文土器学習に集中することになりました。加曽利E式土器とその文化(貝塚文化)を理解するにはどうしても中部高地の土器と文化を知ることが必須です。ですから、あまり迷いなく、6月は人面装飾付土器学習に集中しました。山梨県立考古博物館企画展との出会いは自分には偶然の出来事ですが、偶然とはなんと素晴らしいできごとなのでしょうか。

7 2022年7月趣味活動の展望

・山梨県立考古博物館企画展学習を7月中に区切れるように収束していくことにします。

・1年間中断して懸案となっている有吉北貝塚学習に再度チャレンジするきっかけをつくることにします。

・展示館の観覧を増やすことにします。

・3Dモデル作成技術向上に、より一層注力することにします。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2022年6月記事 〇閲覧の多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2022年6月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2022年6月記事

ブログ「世界の風景を楽しむ」2022年6月記事

ブログ「芋づる式読書のメモ」2022年6月記事


2022年6月Sketchfabに投稿した3Dモデル全22点


2022年6月YouTubeに投稿した動画全22点


2022年6月ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した全画像101点



2022年6月25日土曜日

3Dモデルのノイズ緩和について

 About noise mitigation of 3D model


When I posted a 3D model to Sketchfab that couldn't completely remove noise due to its complicated three-dimensional shape, I received noise removal technical advice from Mr. Thomas Flynn, the cultural property manager of Sketchfab. With that as a trigger, I tried noise reduction measures.


立体形状が複雑なためノイズ除去しきれなかった3DモデルをSketchfabに投稿したところ、Sketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからノイズ除去技術アドバイスをいただきました。それをきっかけにノイズ軽減策を試行しました。

1 展示縄文土器のフォトグラメトリで必然的に発生するノイズ

ショーケースにガラス面越しに展示されている縄文土器をフォトグラメトリで3Dモデルにすると、ほとんどの場合ノイズ(白色部)が発生します。カメラ視線が届かないところがあるので仕方がないことです。3Dモデルを調整する際にできるだけノイズを除去します。しかし対象物が複雑な立体形状の場合はノイズ除去が技術的に困難です。また、ノイズ除去で3Dモデルがあまりにも不自然になることもあります。さらにノイズ除去に要する時間もバカにならないので、学習進行の都合上、ノイズ除去に徹底するという事に関して妥協することもあります。3Dモデル作成が主目的の活動ではなく、3Dモデルはあくまでも学習素材にすぎないのですから当然です。

2 鑑賞対象ではなく観察対象としての3Dモデル

私の3Dモデル作成は鑑賞対象としてのモデル作成ではなく、学習観察対象としてのモデル作成です。ですから、ノイズが存在していてもノイズとわかればよいので、あまり気にしないで来ました。モデルの名称も「観察記録3Dモデル」で統一して、鑑賞対象としてのモデルではないことを明確にしています。

3 Sketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからのアドバイス

Sketchfabに「人面装飾付深鉢形土器(笛吹市一の沢遺跡) 観察記録3Dモデル」を投稿したところSketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからつぎのようなアドバイスをいただきました。

「Thank you for sharing! I wonder if you could try using the 'select points by colour' tool in 3DF Zephyr to remove the white & orange geometry from this scan before creating a mesh: 3dflow.net/technology/documents/3df-zeph...Just an idea :)」

把手中空部分の稜線部に白いノイズが見えていて、あまりに不格好なので、見るに見かねてアドバイスしていただいたものと推察します。見よう見まねで3Dモデル作成に取り組んでいる異国高齢者にわざわざアドバイスしていただいたThomas Flynnさんに感謝感謝です。

人面装飾付深鉢形土器(笛吹市一の沢遺跡) 観察記録3Dモデル

4 ノイズ軽減の技術的取組

早速、次のようなノイズ軽減の技術的取組をしてみました。

4-1 3DF Zephyr チュートリアルの色指定によるノイズ削除(不成功)

Thomas Flynnさんご指摘の3DF Zephyr チュートリアルを読むと、色指定により指定部分メッシュを削除できます。それを試してみました。スポイトツールでノイズの白を指定すると、ノイズ以外の部分も含めて範囲指定されてしまいます。詳しくは省略しますが、いろいろ条件を替えてもノイズだけを範囲指定することは困難でした。

4-2 テクスチャ画像色塗りによるノイズ軽減(不成功)

ノイズ部分の白色部をグレーなどに色塗りすればノイズの不格好さが軽減すると考え、objファイルのテクスチャ画像色塗りを試みてみました。

現在のテクスチャ画像は人が判断できない複雑なものであるため、objファイルをUV展開して、人が見て対象が判るテクスチャ画像をつくり、そのテクスチャ画像でノイズ部分の色塗りをしたいと思い試みました。この方法は一般の縄文土器では既に実用しています。(2022.05.25記事「縄文土器3Dモデルに直接描画」)

結果はUV展開したモデルにテクスチャ画像を再度投影することが出来ませんでした。


シームを使わない場合のテクスチャ再投影3Dモデル

土器全体のテクスチャ再投影が出来ていません。


4つの把手にそれぞれシームを入れた時のテクスチャ再投影3Dモデル

把手部分だけテクスチャ再投影が出来ていません。

結果としてUV展開によるテクスチャ画像色塗りはできませんでした。

ドーナツ状中空部が複雑に入組む把手について、そのUV展開のためのシームの入れ方を工夫すればこの方法は成功すると考えられますが、この方法開発は後日の課題とすることにします。

4-3 3Dモデルに対する直接色塗り(一応成功)

Blenderで3Dモデルのノイズ部分に直に色塗りして、ノイズ影響を軽減する策を実施しました。ノイズにそのまま色を塗ると不自然になるので、「乗算」で色を塗り、不自然観を軽減しました。色は茶系統を含めて幾つか試しましたが、グレーを使いました。グレーがノイズ軽減とその部分がノイズであるという表示の双方のバランスに優れていると感じました。

ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデル


ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデル画像


ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデルの動画

ノイズの影響はかなり軽減することができました。

5 感想

私自身は、学習資料としての3Dモデルでは多少のノイズを許容しても良いかと考えています。しかし、その3DモデルをSketchfabというメディアに掲載して、極端にいえば世界各地の人々に見せています。世界各地の人々(私のSketchfab投稿3Dモデルにいいねをクリックしてくれる人々)はほとんどの人が鑑賞対象としての3Dモデル作成者です。そういう状況を客観視すると、自分自身はいくら観察記録3Dモデルであると主張するにせよ、世界各地の3Dモデル愛好者にたいするマナーとして、出来るだけ完成度の高い3Dモデル、鑑賞に耐えうる3Dモデル作成に留意することが大切であると思います。Thomas Flynnさんのコメントに感謝です。



2022年6月18日土曜日

ロジクール高機能マウスの保証交換

 Warranty replacement for Logicool high-performance mouse


The Logicool High Performance Mouse MX MASTER 3 purchased in September 2020 suddenly became unchargeable. I received a warranty replacement from Logicool one week later. Thank you for Logicool's response.


2020年9月に購入したロジクール高機能マウスMX MASTER 3が突然充電出来なくなりました。ロジクールのサポートサイトを見ていろいろ試したけれども解決できませんでした。内蔵バッテリーが完全にダメになったようです。既に1年9ヵ月使用したものですが、確かロジクールの保証期間は2年間だと思い出しました。早速、保証書を見つけ出すと、確かに2年間と書いてあります。領収書が見つからないのですが、Amazonから購入したような記憶があるので、Amazonの購入履歴をみると、なんと注文書(領収書)をダウンロードできました。そこで、ダメモトで保証交換手続きをしてみました。そうしたところ、なんと1週間後に新品を送ってもうらことができました。ロジクールに感謝感謝です。

…………………

保証交換の経緯

6/11 ロジクールweb画面からサポート要請(保証請求)

・不具合の症状

・シリアル番号

・製品注文書(Amazon)、保証書貼付

6/12 ロジクールからのメール

解決策の提示があり、それを試してほしい旨の連絡。

6/13 当方からメール発出

解決策を試した結果送付。

6/14 ロジクールからメール

製品の送付先を教えてほしい。

6/14 当方からメール発出

送付先連絡

6/15 ロジクールからメール

保証交換の手続きに入った旨の連絡。

6/18

保証交換品の到着

…………………

ロジクールの保証は親切で優れているとwebで何回も読んだことがありますが、まさに素晴らしい対応をしていただきました。ロジクールに感謝します。


中央が保証交換品として到着したもの

右は故障品

左は左手用マウス(有線)

趣味のパソコン作業(3Dモデル作成など)で右手が腱鞘炎気味になって(だからマウスも使い過ぎたのかも)、現在は主に左手マウスで作業しています。ロジクールから左手用マウスが出ていれば購入したいのですが、出ていないようです。


2022年6月8日水曜日

ブラウザの復元

 Browser restore


I learned that even if you accidentally quit the browser (and tabs), you can restore it to its original state with the shortcut key Ctrl + Shift + T. Convenient. I confirmed it with chrome and edge.


ブラウザを間違って終了してしまい、元のwebページを探したり、ログインし直したりして面倒なことが生まれることが時々あります。ところがこのような不都合をカバーするショートカットキーの存在を知りましたので、試してみました。とても便利なのでメモしておきます。chromeとedgeで試して同じ機能であることを確認しました。


誤って終了したブラウザのタブやブラウザそのものを復元するショートカット

1 ブラウザのタブ

ブラウザのタブを誤って終了した場合、その場でCtrl+Shift+Tを押すとタブが復元します。ログインしていたならばその状態で復元します。

Ctrl+Shift+Tを複数回押すと、それまでに終了していたタブが次々に復元します。

2 ブラウザ

ブラウザを誤って終了した場合、ブラウザを再度立上げてCtrl+Shift+Tを押すと終了した状態のブラウザが復元します。


2022年6月1日水曜日

2022年5月ブログ活動のふりかえり

 Looking back on blogging activities in May 2022


I looked back on the activities of the blog "Walking in the Hanami River basin" and its family blog in May 2022.

I was able to organize and divide the Kasori E type pottery learning that started in February. I deepened my understanding of Jomon pottery.


ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2022年5月活動をふりかえりました。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・5月の記事数は21です。

・加曽利貝塚博物館令和3年度企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 千葉市編2 -加曽利EⅣ式土器とその末裔たち-」で観覧した主な土器22点を対象に大きさと容量の分析を行い、その結果を型式別、文様別に眺めて分析しました。この分析は4月から継続して実施してきたものです。この分析により加曽利EⅣ式前後の縄文土器特性を自分なりに理解を深めることができました。

・この分析に関連して、3Dモデルテクスチャに線や色を描画する技術など、いくつかの3Dモデル技術開発にチャレンジしました。

・この分析をメインにして、2月~5月縄文土器学習を「2022年2月~5月の縄文土器学習記録」と銘打ってまとめ、7記事で連載しました。

・山梨県立考古博物館の土偶に関する講演会をwebで聴講しました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 番外編」

・3Dモデル技術関連記事など6編を書きました。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事5編を書きました。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」

・久しぶりに1記事を書きました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」

・ツタンカーメン学習を始めることにし、4記事を書きました。

6 2022年5月活動の特徴

・4月に終える予定だった縄文土器学習を5月に伸ばしましたが、なんとかかんとか再延長しないで5月31日で終えることが出来ました。活動を区切れたことは、活動に新鮮なエネルギーを新たに呼び戻せるような気がしますから、良いことです。

・趣味活動とはいえ右手が腱鞘炎になるほどの集中作業を繰り返しました。この体験により膨大な作業量とか高品質な作業とかに立ち向かえてめげることない一種の「耐性」「根気」「やり遂げる気力」が醸成されたことは良いことです。・マウスは左手用に交換して、それが定着しました。

・3Dモデルテクスチャに直接線や色を書きこめる技術獲得は、今後の自分の3Dモデル活用縄文学習に一種の画期をもたらすように感じます。

7 2022年6月趣味活動の展望

・1年間中断したままになっている有吉北貝塚学習に再度チャレンジすることにし、6月に活動再開します。冬前に学習を区切れるようにまずは全体を展望して、テーマを絞ることにします。

・コロナ禍による縛りも徐々に解けてきましたので、展示館の観覧を増やすことにします。

・3Dモデル作成技術向上により一層注力することにします。

・5月にまとめた「2022年2月~5月の縄文土器学習記録」をpdfに変換し、その資料を掲載するサイト「考古学習を楽しむ」を整備し、暫定的にでも公開できるようにします。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2022年5月記事

○は閲覧の多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2022年5月記事

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2022年5月記事

ブログ「世界の風景を楽しむ」2022年5月記事

ブログ「芋づる式の読書「2022年5月記事


2022年5月ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した全画像165点







2022年5月26日木曜日

3Dモデル直接描画方法

 3D model direct drawing method


I wrote down how to draw lines and colors directly on the texture image of a 3D model created by photogrammetry. Use 3DF Zephyr Lite, Blender and image editing software (Photoshop, etc.).


フォトグラメトリで作成した3Dモデルのテクスチャ画像に線や色を直接描きこみする方法をメモしました。3DF Zephyr LiteとBlenderと画像編集ソフト(Photoshopなど)を使います。

1 3DF Zephyr Liteによる3Dモデル作成


3DF Zephyr Liteによる3Dモデル作成の様子

この例ではショーケースの端に展示されている土器をガラス面越し撮影して114枚の写真から3Dモデルを結像しています。この状態の3DF Zephyr LiteファイルをAファイルとします。

2 3DF Zephyr LiteからWabefront(.obj)ファイルのエクスポート

AファイルからWabefront(.obj)ファイルをエクスポートします。このWabefront(.obj)ファイルをBファイル(obj,mtl,png)とします。


Bファイルのテクスチャ画像

このテクスチャ画像に線や色を描き込むことは不可能です。(全体の色調を変えるなど画面全体の一括処理は可能です。)

3 BファイルをBlenderにインポート

BファイルをBlenderにインポートします。

インポートする際、トランスフォームは前方は「Xが前方」、上は「Zが上」にします。


BファイルをBlenderにインポートした様子

注 インポートしてからオブジェクトの移動は厳禁です。

4 BlenderでUV展開

BlenderにインポートしたBファイルをUV展開します。


インポートした直後のBファイルのUVエディター画面


UV展開したBファイルのUVエディター画面

(この例ではシームを使っていませんが、3Dモデルの状況によってシームを入れるとより合理的なUV展開ができます。)

5 BlenderからWabefront(.obj)ファイルをエクスポート

BlenderからWabefront(.obj)ファイルをエクスポートします。このWabefront(.obj)ファイルをCファイル(obj,mtl,png)とします。

6 CファイルをAファイルに入力

CファイルをAファイルに入力→「UVマップ付メッシュを入力」します。


3DF Zephyr Liteの「UVマップ付メッシュを入力」画面

(この画面の注書き:このダイアログでは外部メッシュを既知のUVマップ付で、カレントワークスペースに入力でき、それにテクスチャ付けできます。メッシュはワークスペースと同じ座標系上にないといけないことに注意してください。)

ファイルの選択だけで、他はデフォルトです。

Cファイルに対応する新しいテクスチャメッシュが生成します。

7 3DF Zephyr LiteからWabefront(.obj)ファイルのエクスポート

Cファイルに対応する新しいテクスチャメッシュをWabefront(.obj)ファイルでエクスポートします。このWabefront(.obj)ファイルをDファイル(obj,mtl,png)とします。


Dファイルのテクスチャ画像

8 Dファイルのテクスチャ画像の編集

Dファイルのテクスチャ画像をPhotoshopなどで編集加工します。


Photoshopで編集加工したDファイルのテクスチャ画像

この編集加工テクスチャ画像を含むWabefront(.obj)ファイルをEファイル(obj,mtl,png)とします。このEファイルが完成品です。

9 Eファイルの3DF Zephyr Lite表示


3DF Zephyr LiteにEファイルをロードした様子

10 注 Blenderで位置を移動しない

3でBlenderにBファイルをインポートしますが、この時objectを移動すると6で次のような画面になり座標がずれてしまい操作が失敗となります。


失敗画面 BlenderでBファイルを移動(objectを原点に移動)した場合の6の画面(「UV付メッシュを入力」した画面)

この失敗経験から3DF Zephyr Liteの空間座標とBlenderの空間座標が同じであることを知りました。

この失敗の原因がわかるまで半日かかりました。

11 3DF Zephyrチュートリアル

Unwrapping a texture generated by 3DF Zephyr



2022年5月18日水曜日

objファイル名に含まれる半角空白

Half-width space in the obj file name


A half-width space was inserted in the obj file name, which caused work inconvenience and interrupted the activity for a long time. I was relieved that the problem was finally solved.


Photoshopの3D機能(※5参照)を利用して作成したWabefront(.obj)ファイルを3DF Zephyr Liteにロードするとテクスチャが貼り付かない不都合が生まれしばらくの間困っていたのですが、ようやくその原因が判りましたのでメモします。

1 Photoshop3Dモデル押出機能を利用した3Dモデルの作成

Photoshopを利用した押出3Dモデルの作成方法の基本は2021.03.25記事「Photoshop3D押出によるプレート型3Dモデルの作成」に記述しています。

2 作成した3Dモデルの不都合

作成したWabefront(.obj)ファイルは次の3D関連ソフトで正常に扱えます。

3Dビューアー

Blender

Dimension


3Dビューアー画面


Blender画面


Dimension画面

一方、同じファイルが次の3D関連ソフトではテクスチャが貼り付きません。

3DF Zephyr Lite

MeshLab


3DF Zephyr Lite画面


MeshLab画面

3 不都合の原因と対策

結果として判明した不都合原因はPhotoshopが書き出すテクスチャ画像ファイル名の中に半角空白が含まれていることであると特定できました。

事例のテクスチャ画像ファイル名(Photoshopが自動で書き出したもの)

「レイヤー 1結合済みベースカラーテクスチャ.PNG」

レイヤーと1の間に半角空白が入っています。この半角空白をテクスチャ画像ファイル名称とmtlファイルのテクスチャ画像ファイル名記述か所から削除すると不都合は改善しました。


3DF Zephyr Lite画面(テクスチャ画像ファイル名称から半角空白を除去)


MeshLab画面(テクスチャ画像ファイル名称から半角空白を除去)

4 感想

判ってしまえば「そういうことか」と些細な問題になりますが、現実にはこの不都合を解決するためにほぼ2日間、アーダコーダと試行錯誤したのですから、とても厄介でした。

5 Photoshopの3D機能

Photoshopは現在3D機能を順次削除していて最新版で使える機能は少なくなっています。自分の場合は最新バージョンの他に1年程前のバージョン22.2も使えるようにしてPhotoshop3D機能を利用しています。Photoshopから3D機能が消えることは残念なことです。

 

2022年5月14日土曜日

左手マウス

 Left hand mouse


Suddenly, when I needed it, I tried a left hand mouse, and it was so comfortable that I made a note of the details. I was able to reflexively use my left mouse in an hour or two. If the pain in the right hand is relieved, it is likely that the mouse will be used with both hands.


突然のことですが必要が生まれて左手マウスを試用したところ、大変快適なのでその顛末をメモしました。


左手マウス(有線)と右手マウス

1 右手を痛めて左手でマウスを操る

最近3Dモデルに関連して画像を扱うパソコン操作が増えて右手が腱鞘炎的になっていました。そうした状況の中で、ある日重いモノを不安定な姿勢で右手で持たざるを得なくなりました。危険を感じたのですが右手から重いモノを離せる状況がなく、判っていながら右手を痛めてしまいました。ひどい腱鞘炎的状況になりました。

パソコン操作を右手マウスで行うことが苦痛です。画像を「つまむ」とか「drag and drop」で力が入ってしまいます。

そこで簡易な通常有線マウスを左手で操ってみました。右手を使わないで済むことは良いのですが、右クリックと左クリックが逆ですから、反射的な操作ができません。いちいち考えながらの操作になります。

とくに感じたことは、頭の中に画像操作のイメージ(作業順序など)を描きながらパソコン操作をするのがいつものことですが、通常マウスを左手で操作すると思考(作業順序とか出来ばえのイメージとか)できません。半分居眠りしながら作業しているような状況です。

2 左手マウスの入手

そこで左手マウスを入手すればこの状況を改善できるかもしれないと気が付き左手マウスを入手してみました。webで調べると多数の商品があることを知りました。試用の意味で最安的商品定価1200円の左手マウス(有線、縦型)を朝Amazonで注文、夜到着しました。

3 左手マウスの使用感

左手マウスを使いだすと、1~2時間でマウスの操作が右手とほぼ同じように反射的にできるようになりました。思考と手筋肉の連携も右手と同じように取れるようになりました。自分の予想以上に左手マウスは効果的です。右手はキーボード文字入力以外ではほとんど使いませんから右手健康保全も十分に出来ます。左手マウスがこんなにも効果的に使えるということに感動しました。また、その価格が予想とくべて格安であることにも驚きました。

4 両手マウス使用の予感

右手の痛みが軽減した状況が生まれたときは左手マウスと右手マウスを同時に使い、作業の効率化と手筋肉の健康保持につとめたいと思います。また将来は左手マウスもより高機能商品を使ってみたいと思います。おそらく自分の今後のパソコン操作は両手マウスで行うことになるとほぼ確実に予感できます。マウスを右手だけに限定する理由がどこにも見当たりません。


2022年5月7日土曜日

鳥海幸一著「フォトグラメトリの教科書」を読む

 Read "Photogrammetry Textbook" by Koichi Toriumi


I read the book "Photogrammetry Textbook" (kindle version), which is a freshly made book less than a month after it was published. This is the only photogrammetry manual in Japan. Now is the time to read this book.


発行されてからまだ1ヵ月経っていない出来立てホヤホヤの図書「フォトグラメトリの教科書」(kindle版)を読みました。


鳥海幸一(2022.04.15): 技術の泉シリーズ フォトグラメトリの教科書、株式会社インプレスR&D、 Kindle 版

昨年末に偶然のことですが、本書の底本である次の2冊(電子出版物、pdfファイル)を購入して読んだのですが、その記憶が消えないうちに本書の情報を知りましたので購入した次第です。


「 フォトグラメトリ の 教科書 I 入門 編」(技術書典マーケット)


「 フォトグラメトリ の 教科書 II 上級 編」(技術書典マーケット)

1 目次

主な目次と自分が参考になった場所に印を付けました。

●参考になった

●●大いに参考になった

…………………

主な目次

はじめに

●第 1 章   入門 編   フォトグラメトリ の 世界

●第 2 章   入門 編   フォトグラメトリ に 最低限 必要 な もの 

●第 3 章   入門 編   写真・動画 の 撮り 方 I 基礎 編 

●第 4 章   入門 編   3 DF Zephyr 

●第 5 章   入門 編   SketchFab で 公開   

第 6 章   入門 編   Reality Capture I 

第 7 章   入門 編   Metashape I 

第 8 章   入門 編   Photo Catch( iOS アプリ) / Trnio クラ ウド で フォトグラメトリ 

●●第 9 章   入門 編   iPhone/ iPad による LiDAR スキャン 

●●第 10 章   上級 編   フォトグラメトリ の 理論的 基礎 

●●第 11 章   上級 編   フォトグラメトリ に 必要 な 機材 と ソフトウェア 

●●第 12 章   上級 編   写真・動画 の 撮り 方 II 高精細 な イメージ スキャン 

第 13 章   上級 編   写真・動画 の 撮り 方 III 水中 撮影 

第 14 章   上級 編   写真・動画 の 撮り 方 IV ド ローン による 撮影 

第 15 章   上級 編   Reality Capture II 

第 16 章   上級 編   Metashape II 

第 17 章   上級 編   Object Capture MacOS での フォトグラメトリ 

第 18 章   上級 編   CloudCompare 点 群 処理 

あとがき

…………………

 2 メモ

2-1 唯一のフォトグラメトリ解説書

フォトグラメトリのまとまった図書は現在の日本でこの1冊だけですから、この図書の存在意義は大きなものがあると思います。この図書はフォトグラメトリの全体像を実践的に詳しくかつ判りやすくまとめています。もし「フォトグラメトリのやり方を書いた本はどこにあるのか?」と誰かに聞かれたら、この図書以外に推薦できるものはありません。

2-2 iPhone/ iPad による LiDAR スキャンの精度

自分自身に役立った章は第9章iPhone/ iPad による LiDAR スキャンと第10章~第12章理論・機材・撮影方法です。

iPhone/ iPadは所持していないのですが、それによるLiDAR スキャンの精度が気になっていました。自分の目的に使い物になるのかどうか、カメラ撮影より高精度であるのかどうかという点が判らなかったのです。本書を読んで、自分の目的では、現在のカメラによるフォトグラメトリの方がiPhone/ iPad による LiDAR スキャンより優れていることが判りました。自分にとって、新たにiPhone/ iPadを導入する必要はなさそうだと理解できました。

2-3 フォトグラメトリの理論・機材・撮影方法

フォトグラメトリの理論・機材・撮影方法について自分の知らない高度な情報を本書で知ることができ、参考になりました。また、自分は3DF Zephyrを使っているのですが、Reality Captureか Metashapeに乗り換える時があるならば、本書は参考になると思います。

2-4 日進月歩のフォトグラメトリ技術世界

フォトグラメトリ技術は日進月歩です。本書の読み頃の旬は今だと思います。