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2022年6月25日土曜日

3Dモデルのノイズ緩和について

 About noise mitigation of 3D model


When I posted a 3D model to Sketchfab that couldn't completely remove noise due to its complicated three-dimensional shape, I received noise removal technical advice from Mr. Thomas Flynn, the cultural property manager of Sketchfab. With that as a trigger, I tried noise reduction measures.


立体形状が複雑なためノイズ除去しきれなかった3DモデルをSketchfabに投稿したところ、Sketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからノイズ除去技術アドバイスをいただきました。それをきっかけにノイズ軽減策を試行しました。

1 展示縄文土器のフォトグラメトリで必然的に発生するノイズ

ショーケースにガラス面越しに展示されている縄文土器をフォトグラメトリで3Dモデルにすると、ほとんどの場合ノイズ(白色部)が発生します。カメラ視線が届かないところがあるので仕方がないことです。3Dモデルを調整する際にできるだけノイズを除去します。しかし対象物が複雑な立体形状の場合はノイズ除去が技術的に困難です。また、ノイズ除去で3Dモデルがあまりにも不自然になることもあります。さらにノイズ除去に要する時間もバカにならないので、学習進行の都合上、ノイズ除去に徹底するという事に関して妥協することもあります。3Dモデル作成が主目的の活動ではなく、3Dモデルはあくまでも学習素材にすぎないのですから当然です。

2 鑑賞対象ではなく観察対象としての3Dモデル

私の3Dモデル作成は鑑賞対象としてのモデル作成ではなく、学習観察対象としてのモデル作成です。ですから、ノイズが存在していてもノイズとわかればよいので、あまり気にしないで来ました。モデルの名称も「観察記録3Dモデル」で統一して、鑑賞対象としてのモデルではないことを明確にしています。

3 Sketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからのアドバイス

Sketchfabに「人面装飾付深鉢形土器(笛吹市一の沢遺跡) 観察記録3Dモデル」を投稿したところSketchfab文化財担当Thomas Flynnさんからつぎのようなアドバイスをいただきました。

「Thank you for sharing! I wonder if you could try using the 'select points by colour' tool in 3DF Zephyr to remove the white & orange geometry from this scan before creating a mesh: 3dflow.net/technology/documents/3df-zeph...Just an idea :)」

把手中空部分の稜線部に白いノイズが見えていて、あまりに不格好なので、見るに見かねてアドバイスしていただいたものと推察します。見よう見まねで3Dモデル作成に取り組んでいる異国高齢者にわざわざアドバイスしていただいたThomas Flynnさんに感謝感謝です。

人面装飾付深鉢形土器(笛吹市一の沢遺跡) 観察記録3Dモデル

4 ノイズ軽減の技術的取組

早速、次のようなノイズ軽減の技術的取組をしてみました。

4-1 3DF Zephyr チュートリアルの色指定によるノイズ削除(不成功)

Thomas Flynnさんご指摘の3DF Zephyr チュートリアルを読むと、色指定により指定部分メッシュを削除できます。それを試してみました。スポイトツールでノイズの白を指定すると、ノイズ以外の部分も含めて範囲指定されてしまいます。詳しくは省略しますが、いろいろ条件を替えてもノイズだけを範囲指定することは困難でした。

4-2 テクスチャ画像色塗りによるノイズ軽減(不成功)

ノイズ部分の白色部をグレーなどに色塗りすればノイズの不格好さが軽減すると考え、objファイルのテクスチャ画像色塗りを試みてみました。

現在のテクスチャ画像は人が判断できない複雑なものであるため、objファイルをUV展開して、人が見て対象が判るテクスチャ画像をつくり、そのテクスチャ画像でノイズ部分の色塗りをしたいと思い試みました。この方法は一般の縄文土器では既に実用しています。(2022.05.25記事「縄文土器3Dモデルに直接描画」)

結果はUV展開したモデルにテクスチャ画像を再度投影することが出来ませんでした。


シームを使わない場合のテクスチャ再投影3Dモデル

土器全体のテクスチャ再投影が出来ていません。


4つの把手にそれぞれシームを入れた時のテクスチャ再投影3Dモデル

把手部分だけテクスチャ再投影が出来ていません。

結果としてUV展開によるテクスチャ画像色塗りはできませんでした。

ドーナツ状中空部が複雑に入組む把手について、そのUV展開のためのシームの入れ方を工夫すればこの方法は成功すると考えられますが、この方法開発は後日の課題とすることにします。

4-3 3Dモデルに対する直接色塗り(一応成功)

Blenderで3Dモデルのノイズ部分に直に色塗りして、ノイズ影響を軽減する策を実施しました。ノイズにそのまま色を塗ると不自然になるので、「乗算」で色を塗り、不自然観を軽減しました。色は茶系統を含めて幾つか試しましたが、グレーを使いました。グレーがノイズ軽減とその部分がノイズであるという表示の双方のバランスに優れていると感じました。

ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデル


ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデル画像


ノイズ有3Dモデルとノイズ軽減3Dモデルの対照モデルの動画

ノイズの影響はかなり軽減することができました。

5 感想

私自身は、学習資料としての3Dモデルでは多少のノイズを許容しても良いかと考えています。しかし、その3DモデルをSketchfabというメディアに掲載して、極端にいえば世界各地の人々に見せています。世界各地の人々(私のSketchfab投稿3Dモデルにいいねをクリックしてくれる人々)はほとんどの人が鑑賞対象としての3Dモデル作成者です。そういう状況を客観視すると、自分自身はいくら観察記録3Dモデルであると主張するにせよ、世界各地の3Dモデル愛好者にたいするマナーとして、出来るだけ完成度の高い3Dモデル、鑑賞に耐えうる3Dモデル作成に留意することが大切であると思います。Thomas Flynnさんのコメントに感謝です。



2021年8月11日水曜日

文鎮 香取神宮宝物国宝海獣葡萄鏡レプリカ 3Dモデル

 3Dモデル技術習得の一環として、完全体3Dモデル(360度どこからでも見れる3Dモデル)作成を目指していましたが、遅まきながら出来ましたのでメモします。

1 文鎮 香取神宮宝物国宝海獣葡萄鏡レプリカ 3Dモデル

文鎮 香取神宮宝物国宝海獣葡萄鏡レプリカ 3Dモデル

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.006 processing 92 images


撮影写真例


カメラ配置の様子


3Dモデルの動画

2 技術的工夫

ア 撮影ボックスの利用

撮影は撮影ボックスを利用して対象物を回転させて撮影しました。回転軸を複数設定することにより写真が一つに結像しました。


撮影ボックスの様子

イ マスカレード機能の利用

3DF Zephyr Liteのマスカレード機能を利用して写真に残る若干の影等を除去しました。

ウ パンフォーカスを目指した撮影

視線入射角が小さい撮影では、一眼レフカメラ接写撮影ではピントの合った部分とボケた部分が生まれます。そこで、コンパクトデジカメに機種変更してボケの少ない写真を撮影しました。


一眼レフカメラの写真

画面上でピントが合っているが、画面下ではボケている。


コンパクトデジカメの写真

画面上下ともにピントが合っている。

3 感想

イボキサゴ標本(径1.7㎝)の完全体3Dモデル作成を目指していますが、まず大きなモノで扱いやすものとしてこの文鎮(径7㎝、厚さ1㎝)の3Dモデルを作成しました。

完全体3Dモデル作成のイメージはつかめましたので、早速イボキサゴ3Dモデルに取り組みたいと思います。

小さなモノの撮影ではボケのない撮影が必須であり、ボケをなくす機能を備えたカメラ(深度合成できるカメラ)の必要性も検討してみることにします。

この文鎮は30年以上前から私の机の上で職責を果たしています。

2021年4月13日火曜日

3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

 3Dモデル(Wabefront(.obj))のテクスチャ画像(png)をどれだけ縮減できるか実験をしてみました。

1 テクスチャ画像(png)縮減ケース

1 元3Dモデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 11163KB


1 元3Dモデルの画像解像度画面

2 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 3278KB


2縮減3Dモデルの画像解像度画面

3 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 602KB


3縮減3Dモデルの画像解像度画面

4 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 164KB


4縮減3Dモデルの画像解像度画面

5 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 47KB


5縮減3Dモデルの画像解像度画面

2 結果 3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

3Dモデルのテクスチャ画像縮減実験

左から

1 元3Dモデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 11163KB

2 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 3278KB

3 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 602KB

4 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 164KB

5 縮減モデル テクスチャ画像pngファイルの大きさ 47KB


結果


3Dモデルの動画

3 考察

1→2→3→4→5の順に解像度が落ちます。1、2は全く問題なく使えます。3も特段の精度が要求されるようような場合を除いて通常の用途(学習)なら使えると思います。4、5は実用レベルに到達していません。

3の縮減で3Dモデルを作成する場合、11.2MBの画像ファイルを0.6MBまで縮減できることになります。この数値は多数縄文土器を配置した巨大3Dモデルを作成するときの参考データになります。

この実験はテクスチャ画像ファイルだけの縮減実験ですが、objファイルの縮減実験も今後行うことにします。数十の縄文土器を体系的に配列した3Dモデル作成を目指します。


2021年2月28日日曜日

3Dモデル 塗り絵 2

 2021.02.27記事「3Dモデル 塗り絵」で3DF Zephyr Liteでオブジェクトに塗り絵ができることを知りました。この情報をSNSで情報発信したところFacebookのやまだこーじさん(干渉色地図アート専門家)から色の着色は何色できるか問い合わせがありました。念のため調べるとなんと次のような多種カラーマップが使えることが判りました。

メッシュ及び高密度点群について

1 カメラによる…写真カラー1種

2 高さによる…約50種のカラーマップ(多色によるグラデーション)

3 法線による…1種

4 均一…無限(色を自作できる)

5 曲率※…約50種のカラーマップ(多色によるグラデーション)

※高密度点群の名称は「信頼によって」

「高さによる」と「曲率」で約50種のカラーマップが使えることには驚きました。カラーマップには全て固有名称がついています。QGISではヒートマップを作成する際のカラーランプ(多色によるグラデーション)が32種ついていてすごいと感嘆したのでしたが、それを上回ります。


カラーマップを選択している様子

3DF Zephyr Liteは「3Dモデル写真測量ソフト」と銘打っているソフトですから、オブジェクト着色機能は測量的な意味での分析見やすさのために使われるツールと最初理解しました。しかし着色機能の超充実をみて、もしかしたらアート的な効果をも狙っている機能かもしれないと考えるようになりました。

オブジェクト着色機能がどのように使われているのかアンテナを張り巡らして情報を入手し、硬い頭を揉みほぐしたいと思います。


3Dモデルの着色例


3Dモデルの着色テスト動画

地形3Dモデルに「高さによる」カラーマップを使うと標高のイメージ的色分けを自分好みに行うことができました。


2021年2月27日土曜日

3Dモデル 塗り絵

 3DF ZephyrのFacebookサイトを見ていて、3DF Zephyr Liteに3Dモデル着色機能があることを知りました。早速、塗り絵みたいな遊びとして試してみました。

3Dメッシュのオブジェクトを選択して右クリック、フィルター→カラーを更新→色をアップデート→モードで選択(カメラから、高さによる、法線によって、均一、曲率)です。


高さによる

法線によって

曲率


参考 メッシュ均一カラー


参考 テクスチャメッシュ


カラーを更新動画 1


カラーを更新動画 2

特定のオブジェクトだけ注意を喚起させる表現などで使えるテクニックになるかもしれません。


2020年7月26日日曜日

3Dモデル用撮影における広角(普通)撮影と望遠撮影の併用

展示施設でショーケース等に展示されている縄文土器や石器などの遺物3Dモデルを作成する際の撮影方法が、自分なりに改良されてきていますのでメモします。

1 広角(普通)撮影の功罪
以前はすべて広角(普通)撮影で3Dモデルを作成していました。レンズをいじる必要がありませんし、なによりも広い範囲の展示物を同時に3Dモデルにすることができるので便利です。
1つの3Dモデルを分割して、複数の3Dモデル作成に仕上げることもかなりありました。
しかし、それでは小さい展示物のモデル満足感が少ないことに気が付きました。精度が低いということです。
2020.07.17記事「山形土偶による3Dモデル再現忠実性テスト

2 望遠撮影の有用性
小さい展示物について望遠撮影したところ、仕上がり3Dモデルは広角(普通)撮影よりも確実に良いことを確認しました。そのため最近は望遠撮影が可能な場面ではすべて望遠撮影することにしました。当然ですが多くの場合対象物は1つになります。(望遠にも限界がありますから、小さい対象物が近接して展示されている場合は複数一緒の撮影になります。)

3 実寸法付与のための広角(普通)撮影
ショーケースの外側にスケールを置いてそれを含む3Dモデルにすると、3Dモデルに実寸法を付与できます。これで3Dモデルの有用性が格段に高まります。この撮影は広角(普通)撮影になります。
2020.02.13記事「展示物3Dモデルスケーリングのための撮影法

4 広角(普通)撮影と望遠撮影の併用
2と3の双方の要件を満足させるために、現在はすべて広角(普通)撮影と望遠撮影を併用しています。つまり2回同じ展示物について撮影するということです。
時間はかかりますが、得られる情報満足感は大きいものがあります。

以前のようにより短時間でより多数展示物を3Dモデルにしようという「下品」(?)な気持ちが少なくなりました。
1回の展示施設訪問で作成できる3Dモデルが少なくなりましたが、もっと作成したいと希望するならば、何回でも通って質の高い3Dモデルを作成しようという「上品」(?)な気持ちになりました。


広角(普通)撮影写真 エクスプローラー画面

広角(普通)撮影写真で作成した3Dモデル 未調整画面
ショーケース手前にファイバー製スケールを置いています。

望遠撮影写真 エクスプローラー画面

望遠撮影写真で作成した3Dモデル 未調整画面

2020年6月10日水曜日

Blenderで3Dモデルを並べる

はじめてのBlender操作テクニック習得活動の一環として既存の土器3Dモデルを3つ集めて並べてみました。ヨロヨロしながら、つまづきながらなんとかできました。

1 抽象文土器、藤内式土器、称名寺式土器 観察記録3Dモデル

抽象文土器、藤内式土器、称名寺式土器 観察記録3Dモデル
抽象文土器:茅野市辻屋遺跡、尖石縄文考古館、2019.09.13撮影、3DF Zephyrで生成(44写真)
藤内式土器:伊那市金鋳場遺跡、伊那市創造館、2019.09.12撮影、3DF Zephyrで生成(60写真)
称名寺式土器:千葉市餅ヶ崎遺跡、加曽利貝塚博物館、2019.12.27撮影、3DF Zephyrで生成(93写真)
……………………………………………………………………
縄文中期前半抽象文深鉢形土器(茅野市辻屋遺跡)C 観察記録3Dモデル
撮影場所:尖石縄文考古館
撮影月日:2019.09.13
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 44 images

藤内式深鉢形土器(伊那市西箕輪 金鋳場遺跡) 観察記録3Dモデル
撮影場所:伊那市創造館
撮影月日:2019.09.12
4面ガラス張りショーケース越しに撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 60 images(Masquerade機能利用)

称名寺式深鉢形土器(千葉市餅ヶ崎遺跡) 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館
撮影月日:2019.12.27
許可:加曽利貝塚博物館の許可により全周多視点撮影及び3Dモデル公表
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 93 images

……………………………………………………………………

抽象文土器、藤内式土器、称名寺式土器 観察記録3Dモデルの動画
3DF Zephyr Liteで作成

2 感想
既存3Dモデルを集めて一つの3Dモデルをつくることができるという原理がわかったことは大成果です。あとは台座とか背景とか説明パネルとかを添付して、さらに見栄えや正確性に関する各種作業を精緻化すればそれなりの自作展示場風の集成3Dモデルができます。別の展示施設の土器3Dモデルを3D画面のなかで比較検討する資料をつくることがこれでできるようになりました。
Blenderの価値の大きさにあらためて感動します。

2020年5月5日火曜日

SfM-MVSによる3Dモデルの作成手順 3DF Zephyr Liteの利用

3DF Zephyr Lite(v.4.530)を利用した、SfM-MVSによる3Dモデル作成手順をメモします。

3DF Zephyr Lite(v.4.530)のロゴ
今は自明の操作ですが、3ヵ月ほど操作から離れると、悲しいことですが、自分の手作業関連記憶力では「空」ではできなくなります。

1 準備
SfM-MVSに使う写真をフォルダーに入れておく。

2 3DF Zephyr Liteの起動と3Dモデル作成
2-1 3DF Zephyr Lite起動
2-2 ワークフロー→新規プロジェクト
2-3 新規プロジェクトウィザードで諸設定(設定は全てデフォルトで済ます場合が多い)→写真投入→諸設定(一般にデフォルト)→実行(パソコン内部で作業)→「モデル化に成功?」→完了クリック(低密度点群完成)
2-4 ワークフロー→3Dモデル生成
2-5 3Dモデル生成ウィザードで諸設定(デフォルトで済ます場合が多い)→RUN(パソコン内部で作業)→「3Dモデルモデル生成に成功」→完了(メッシュ完成)
2-6 ワークフロー→テクスチャ付メッシュ作成
2-7 テクスチャ付メッシュ作成ウィザードで諸設定(デフォルトで済ます場合が多い)→実行(パソコン内部で作業)→完了(テクスチャ付メッシュ完成)
2-8 ファイルを保存する

・2の作業は流れ作業で行い、特段の思考はしません。

2-7段階の画面

3 オブジェクトの調整
3-1 作業用クローンオブジェクトの作成
3-1-1 テクスチャ付メッシュのクローンをつくる
3-1-2 クローンオブジェクトに移動してリネームする
(以下の作業で必要な画面の数に応じて複数クローンを作成する、元オブジェクトはそのまま残しておきいつでも使えるようにしておく。)

3-2 実寸法付与
3-2-1 例 スケール10センチの長さを画面で計測する(A)
3-2-2 例 10/Aの値を手元電卓で求める
3-2-3 例 オブジェクトを変形→スケールに10/Aの値を入れてOK→10センチの長さを再計測して実寸法付与の結果を確かめる

3-3 オブジェクトの正位置設置
3-3-1 シーン→カメラ→オルソグラフィック投影
3-3-2 シーン→カメラ→…からのビュー→上から
3-3-3 オブジェクトを変形→(青、回転)平行にする→OK
3-3-4 シーン→カメラ→…からのビュー→左から
3-3-5 オブジェクトを変形→(燈、回転)平行にする→OK
3-3-6 シーン→カメラ→…からのビュー→正面
3-3-7 オブジェクトを変形→(緑、回転)平行にする→OK
3-3-8 オブジェクトを変形→(燈、平行移動)垂直方向で基準に合わせる→OK
3-3-9 2~8を繰り返してオブジェクトの位置を調整する。

・3-3の手順は試行錯誤の末たどり着いた効率的方法です。
・視覚直観的作業を重ねます。角度変更が1度単位であるので、作業精度を1度より向上させることはできないようです。

3-4 オブジェクトの切り抜き(大枠切り抜き)
3-4-1 シーン→カメラ→…からのビュー→上から
3-4-2 編集中→選択→手で→長方形で切り抜く部分を設定する
3-4-3 ツール→選択→選択を反転→デリートキーを押す

・残したい部分を設定し(赤くし)それを反転させて、反転部分を削除します。

3-5 オブジェクトの詳細調整
3-5-1 シーン→カメラ→オルソグラフィック投影のチェックを外す
3-5-2 編集中→選択→手で→ポリラインで不用切り抜く部分を設定する→デリートキーで削除…この操作を繰り返し、オブジェクトの不都合を最小化する

・この操作に手間がもっともかかる。
・不必要な部分だけの削除とするために注意を要する。
・必要な部分まで削除してしまった場合は「もとに戻す」ことができる。

3-6 境界ボックスの設定
3-6-1 シーン→カメラ→…からのビュー→正面
3-6-2 シーン→境界ボックス→境界ボックスを編集
3-6-3 境界ボックスを3次元それぞれ回転させ、大きさを適切に設定する

3-6-3段階の画面

3-7 ファイルを保存する
・実際の作業では随時ファイル保存することが望ましい。

2020年5月1日金曜日

ガラス越し撮影3Dモデル作成の強力機能

展示施設で縄文土器等を撮影して3Dモデルを作成する場合、多くはガラス越しになります。ガラス越しの場合3Dモデルの像にゴミが付くことはありますが、3Dモデルそのものはほとんどの場合作成できます。
しかし、ガラス面を通して他からの反射光が著しい場合、3Dモデルそのものが完結しなくなる場合があります。そのような場合、マスク機能が大いに活躍するのでメモしておきます。
マスク機能…画面における3Dモデル作成対象地物以外を3Dモデル作成演算から除去すること。
私の場合3DF Zephyr Liteという3Dモデル作成ソフトを作成していますが、このソフトに3DF Masqueradeという付録ソフトが添付されていて、マスクをかけることができます。
3DF Masqueradeがなければせっかく撮影した写真が無駄になってしまい、貴重な情報が生まれなかったことになります。

3DF Masqueradeのロゴ

1 マスク作業

素撮影写真
このようなガラス越しに光っている地物面積がある一定以上あるとソフトはこの写真を3Dモデル作成から省いてしまいます。

マスク作業
前景(3Dモデル作成対象)を赤で、背景(3Dモデル作成対象外)を青で簡単な印をつけるとマスクが完成して、対象物が赤く染まります。
操作は単純ですが、全写真についてこの操作を行うので手間はかかります。

2 マスク作業の前後

マスク作業前
ゴミが多く、手前の土器は半分欠けています。

マスク作業後
ゴミがほとんどありません。期待以上の出来です。

マスク作業前
膨大なゴミだけでなく、そもそも立体像が壊れています。

マスク作業後
期待以上に出来の良い3Dモデルが完成しました。

2020年4月18日土曜日

地理院地図3DモデルのSketchfab投稿

地理院地図3DモデルをSketchfabに投稿する方法をメモします。

1 作業の流れ

地理院地図3Dモデル作成とSketchfab投稿の流れ
ア 地理院地図における地図の作成 例
・地図の種類→標高・土地の凹凸→陰影起伏図を取り込む
・地図の種類→土地条件図→数値地図25000(土地条件)を取り込む
・上のレイヤを合成(乗算)にする
イ 3Dモデルを作成する
ツール→3D→小(この場合は小にしました。)
ウ 高さ方向の倍率→9.9(この場合は9.9にしました。)
エ VRMLファイルダウンロード
拡張子pgw、拡張子png、拡張子wrlの3ファイルをダウンロードします。
オ SketchfabのUPLOADをクリックします。
カ VRML3ファイルの投入
Upload a new model画面に3ファイルをdrag&dropします。
キ 3Dモデルの編集と設定
Sketchfabで3Dモデルが出来るので、モデル編集と設定を行います。
ク Sketchfab3Dモデル投稿の完了

2 地理院地図3DモデルのSketchfab投稿例

花見川柏井橋付近の地形

3 感想
地理院地図のコンテンツが超充実してきましたので、それを全て3DモデルにしてSketchfabに投稿できます。Sketchfabに投稿できるということはブラウザで3Dモデルを表示できるので情報共有の範囲が急拡大することになります。素晴らしい世の中になりました。



2020年2月24日月曜日

GigaMesh Software Frameworkで作成した縄文土器展開写真に立体性を与える方法

GigaMesh Software Frameworkで縄文土器3Dモデルから作成した展開写真に立体性を与える方法をメモします。
試行錯誤状況の中で、現在は次のFが最も立体視認性がよいです。

GigaMesh Software Frameworkで作成した縄文土器展開写真に立体性を与えるプロセス
画像は加曽利貝塚博物館企画展展示 加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企2

1 素テクスチャモデル画像をPhotoshopでハイパスフィルター処理すると素画像より立体視認性のよい画像ができます。 C

2 素テクスチャモデル画像と素ソリッドモデル画像をオーバーレイすると素画像より立体視認性のよい画像ができます。E
オーバーレイの方法(描画モード)は個別画像により適切なものを選びます。Photoshopには通常以外に26の描画モードがあります。例では描画モード「リニアライト」を使いました。

3 素テクスチャモデル画像と素ソリッドモデル画像を共にハイパスフィルター処理して、その画像をオーバーレイすると素画像より立体視認性のよい画像ができます。 F
オーバーレイの方法(描画モード)は個別画像により適切なものを選びます。例では描画モード「乗算」を使いました。

立体視認性の出来ばえはFが最もよく、F>E>C>Aの順になります
立体視認性のよい縄文土器展開写真を用意できれば、表面の黒い色などに惑わされないで沈線と隆起線の様子がよくわかり、観察が効率的かつ快適にできます。

次にA→C→E→Fの順番に展開写真を並べてみました。

A

C

E

F

2020年2月6日木曜日

3Dモデルに実寸法を付与する方法(3DF Zephyr Lite)

3DF Zephyr Lite(freeも)で3Dモデルに実寸法を与える方法を知りましたのでメモします。
次のwebページにその方法が出ていました。
Zephyr Free And Liteを使用してスケーリングおよび測定を行う方法
(原文は英語)
一言でいえば3Dモデルの中に既知の距離があれば簡易的に3Dモデルに実寸法を付与することができ、測定も無単位ではなく実単位でできる方法です。実寸法付与の方法はいたって簡単です。
この方法を人面付土版観察記録3Dモデルで試してみました。

1 実験用3Dモデルの作成
人面付土版撮影ではファイバー製黄色の折尺をガラス面に添えて撮影しました。

実験用3Dモデル

実験用3Dモデルと撮影写真の1枚との対応

2 折尺の長さ測定
クイックメジャメントをクリックして開始-始点の選択で1点を、終点の選択で1点を画面上でクリックします。今回は折尺の1と11(10㎝)をクリックしました。
その距離(D)は4.0188と表示されています。つまり3Dモデルの4.0188が10㎝です。

折尺10㎝の計測

3 3Dモデルへの実寸法の付与
10/4.0188=2.4883が㎝単位で実寸法を付与するスケールファクターです。
オブジェクトのスケール/回転/平行移動をクリックしてスケール欄に2.4883を書き込みOKします。これで3Dモデルに実寸法が㎝単位で付与されました。

スケールの1→2.4883変更

4 実寸法付与の確認
クイックメジャメントをクリックして折尺の1と11の距離を測定すると9.9598となります。3Dモデルに㎝単位の実寸法が付与されたことを確認できます。

折尺の再計測

5 感想
3DF Zephyr Pro、3DF Zephyr Aerialではコントロールポイントを利用した正確なスケーリングが可能ですが、3DF Zephyr Liteでは極めて簡易な方法でいわばある程度の誤差を許容した方法となります。しかし、ないよりは大いにましですから今後新たに3Dモデル用撮影をする場合はスケールを用意し、あるいは既知の距離を計測しておくことにします。また既存3Dモデルも同じ展示の場合はスケールの入った写真を追加して3Dモデルを作り直せば、実寸法付与が可能になりそうです。

次からの記事で人面付土版の大きさ計測をしてみます。

2020年1月12日日曜日

土器3Dモデルから断面図作成

縄文土器の内側まで写真撮影できた3Dモデルでは器形を示す断面図を作成することができますので、作成してみました。

1 土器3Dモデルから断面図作成用断片の切り取り

土器の3Dモデル
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡)(加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(印旛地域編)-」展示土器)
ブログ「花見川流域を歩く流域を歩く」2019.12.02記事「縄文土器切断3Dモデル」参照

断面作成用断片の範囲指定(赤部分)
オルソグラフィック投影(上から)

断面作成用断片
オルソグラフィック投影(正面)

2 断面図作成

断面図
オルソグラフィック投影(右から)
作成できた断面図は原理的に写真測量的正確性を保持しています。

3 参考

土器断片を広くとった場合
(この例では扇形で土器断片を切り取っています。)
土器断片を広くとってしまうと土器円周の影響が断面に出て、扱いづらくなります。