2018年8月4日土曜日

2018年7月ブログ活動のふりかえり

ブログ「花見川流域を歩く」とそのファミリーブログの2018年7月活動をふりかえります。

1 ブログ「花見川流域を歩く」
7月は大膳野南貝塚学習の中間とりまとめに集中し、とりまとめを完結することができました。また今後の学習活動の方向も展望しました。記事は全部で23編書きました。
大膳野南貝塚中間とりまとめは次の10項目で行い、それぞれペーパー(論説)の体裁にしてpdfで公表するとともに、集成編も作成公表しました。

●大膳野南貝塚学習中間とりまとめpdf
1 漆喰貝層有無2集団の関係
2 諸磯・浮島2集団の関係
3 集落消長の理由
4 貝塚・集落の構造
5 貝殻・獣骨・土器片出土の意義
6 埋葬の様相
7 竪穴住居祭壇の様相
8 狩猟方法イメージ
9 個別テーマ
10 背景学習
1~5は6月に公表、6~10は7月に公表

1~10の集成とりまとめ「大膳野南貝塚学習の中間とりまとめ資料(pdf、8MB 62ページ)7月公表
公表ペーパーはサイト「考古と風景を楽しむ」にも掲載しています。

中間とりまとめを終えて次のような感想を持ちました。
ア 社会の階層化
漆喰貝層有無2集団の関係分析により大膳野南貝塚後期集落に階位が異なる2集団が共住していたという仮説を深めることができました。これが学習の最大成果であると考えます。この仮説は社会の階層化が進んでいることを示しますが、大膳野南貝塚だけの特殊事例でなく近隣遺跡も同じような状況であったと思考を拡大できますから、近隣遺跡学習の強力な視点、興味を獲得できたことになります。
イ 趣味としての発掘調査報告書分析活動
・「趣味としての発掘調査報告書分析活動」が自分のなかでは確立できると確信できました。特に発掘調査報告書の情報をデータベース化して利用しやすくしたり、その情報を遺跡内空間を対象にしたGIS展開による空間分析を行うことにより、豊かな情報を汲み取ることができることを体験し実証できました。
ウ 発掘調査報告書の充実
・発掘調査報告書における現場から得ている情報の精緻さ、膨大さとその徹底した正確整理に敬服しました。発掘調査報告書が一つの小宇宙であるような印象すら持ちました。発掘現場作業、整理分析作業、報告書とりまとめ作業ともに手慣れたプロの仕事であると感じました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 番外編」
ジャレド・ダイアモンド著「文明崩壊」の学習記事など10編を書きました。

3 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」
早朝散歩記事を23編書きました。

4 ブログ「世界の風景を楽しむ」
Geomorphology from spaceの乾燥地形学習記事など8編を書きました。

5 ブログ「芋づる式読書のメモ」
山田康弘・国立歴史民俗博物館編「縄文時代 その枠組み・文化・社会をどう捉えるか?」(2017、吉川弘文館)の学習記事を8編書きました。この図書は大膳野南貝塚学習を進める上でも参考になっています。

6 8月活動のイメージ
大膳野南貝塚学習を踏まえて8月の活動は次の2点を相乗的効果を期待して行う予定です。
ア 私家版暫定版GIS連動千葉県遺跡データベースのプロトタイプの構築
既に手持ちで「ふさの国文化財ナビゲーション」(千葉県)ダウンロード情報等がありますので千葉県全体のデータベースをかたちにしてしまい、それを素に主に縄文時代学習ツールに力点をおいたデータベースをつくります。データベースには「千葉県の歴史 資料編 考古1(旧石器・縄文時代)」(千葉県発行)に収録されている遺跡事例や「千葉県の歴史 資料編 考古4(遺跡・遺構・遺物)」(千葉県発行)に収録されている貝塚情報等を収録して効率的に利用できるようにします。
イ 大膳野南貝塚近隣遺跡の学習
大膳野南貝塚学習で得た仮説や興味を近隣遺跡に投影して検討学習します。とりあえず近隣遺跡発掘調査報告書をざっと読んでみて、大膳野南貝塚で得た仮説を適用できそうかどうか予察してみます。こうした検討もデータベースに取り込み私家版データベースとしての価値(自分にとっての価値)を高めたいと思います。

参考
ブログ「花見川流域を歩く」2018年7月記事
〇は閲覧が多いもの
ブログ「花見川流域を歩く 番外編」2018年7月記事
ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」2018年7月記事
ブログ「世界の風景を楽しむ」2018年7月記事
花見川風景


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